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スラムと少年
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ここは様々な理由の吐きだまり、ゴミだめ、スラム
と、言えば聞こえは悪いが、最低限のルールで生きて行ける、野良には持ってこいの城さ。
「未だにガキ1匹捕まえられないのか!!」
ルールその1、余所者に関わらない。
「奴はすばしっこくて!潜在能力持ちなんすから、頭も少しは手伝ってくださいよ!!」
ルールその2、問題は自己解決。
「馬鹿言え!!あんなんまともに相手できるか」
ルールその3、えぇっと、何だっけ?
「はぁ?!頭?!」
「バンバン能力使わせろ、で疲れた頃に捕まえるって訳よ、もう追い始めて4日だ、初めに比べて移動距離も速度も落ちてる、なーに、ガキはやっぱ、ガキだ。」
あぁ、思い出した、ルールその3、素性は明かすな、で、今俺は訳も分からないまま数人のおっさんに追いかけ回されてる訳、
「チッ、奴らどこでそんな情報を…」
俺の家族は戦争でみんな死んだ。
俺はまだガキで1回人さらいに売られた、臓物バラされそうになってた所を何とか逃げ出せた、そう俺はツイてる、潜在能力のおかげで。
戦争が始まってから人の中には潜在能力、ほかの人より特化した能力を持つ人が出てきたらしい。
俺はまだ自分意外に潜在能力を持つ人を見たことがない、そんくらい居ない。
潜在能力もあってか、遠くや周りをまるでそこに居るかのように見れるおかげで、今まで生きてきた、そしてスラムにたどり着き、スラムで死んでいく奴らを観察して学んだ独自のルールに従って生きてきたのに、何を、どこで間違えたのか、今や潜在能力のせいで追われている。
「いっ…」
もう、数日いたずらに追われ続けている、潜在能力を使い続けている為、頭が割れそうに痛むし、疲れからか目もくらむ、4日くらい一睡もしてない、お腹だって空いた、足も痛い。
スラムから離れた林の茂みの中で、まだスラムに居るが着実に距離を詰めてくるおっさん達を潜在能力で確認し、息が詰まる
「何で知ってんの、嗅覚は犬かよ!ちくしょうめっ…」
もう離れる場所も無い、林を進むと森になる、あの森はクラン所属地になるし、近寄れない、少し入っただけで殺されるかもしれない。
追ってきた奴らを見つけて殺す前に俺が見つかる方がきっと早い
風の噂でこの森を所属地にしたクランは大所帯でさぞ力を持っている有名なクランらしい、そんなの相手に出来ない
「…はぁ」
潜在能力を切って深いため息を零す、しゃがみ込んだ足元にはクローバーが生い茂っている
「…毒はないもんな」
クローバーをむしり、口に入れる、久々の食事はうさぎの気分になった。
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