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保健室で改めまして高峯君
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「……………………ん」
何処?さっき迄教室にいたは……ず…………あ、僕倒れたんだ、今年こそは自己紹介だけでもって思ったのに……
「目覚めたか?」
ん?だ、れ
靄がかった視界がだんだん晴れてきて当たりを見渡せば、隣に高峯君が居た。
な……んで
「ここ保健室、お前倒れたんだよ」
「ほ……けん……し……つ……」
倒れたから運んで貰ったのか、ん?でもなんで高峯君が?
「大丈夫か?」
「あ、その、えっと、ごめ……んなさ…い」
僕なんかの心配をしてくれて、なのに迷惑をかけてしまって、怒らせてしまって……ごめんなさい
高峯君に沢山迷惑をかけてしまっている。怒らせてしまって、困らせて迷惑しかかけていない。
「はぁぁ」
ビクッ
また何か気に触る様なことをしてしまったのだろうか、そりゃそうか付き添いだって多分先生に言われたんだろう迷惑しかかけない僕に痺れを切らしたんだ……きっと……そうだ
「お前そればっかだな」
「ごめっごめんなさっその、迷惑かけて、怒らせてしまって、気に触る様なことしてしまって、すい、ません、ごめんなさいごめんなさい」
「沙藤さなんか勘違いしてね」
「え、なん、で、なま…え」
「さっき教えてくれただろ」
「…………あ」
「でさ、沙藤勘違いしてる」
「かん、ちがい?」
「俺別に迷惑とか思ってないんだけど怒ってもねーし」
え、怒ってない?でも迷惑はかけているはずだ。
「かかってねーよ迷惑」
僕の心を読んだみたいにお花の様な笑顔で言われた。その瞬間顔がブワッっと熱くなったのを感じる。
恥ずかし……
「ふふっ顔真っ赤」
うぅぅぅ
「で、もう体調は大丈夫?」
「あ、はい大丈夫です」
「沙藤起きたら帰っていいって言われたから、帰れる?」
そうだったんだ、本当に迷惑かけてるな……
「大丈夫です、ありがとうございます」
うわっ
立とうとした瞬間身体が前に倒れる。
痛いの覚悟で目をつぶったのに一向に痛みは襲ってこない……
「あっぶね」
その声にそっと目を開けると、高峯君に支えられていた。
「ご、ごめんなさい……」
また迷惑をかけちゃった……
「お前そんなんで帰れんの?」
「あ……はい」
正直まだ気持ち悪いし動きたくない、でもそれじゃあ余計迷惑をかけてしまう。
「はぁ、大丈夫じゃ無いじゃん」
「送ってくよ、家どこ?」
送る?僕の家まで……?そんな迷惑な事は出来ない。一人で帰るのは辛いが迷惑をかける訳にはいかない。
「だいじょ「うぶじゃ無いだろ、送るよ?迷惑じゃ無い」」
でも……どうしよう
「ねぇ?俺が心配なの、送らせて?」
お花の様な笑顔で言われたら断るに断れない……
「おね……が、い…します」
気づけばそんな言葉が僕の口から零れ落ちていた
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