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Against the rain②
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「かねち、おつかれ。打合せ頑張れよ」
「あ、おつかれさまです……さっきは……」
バタンッ・・・
俺がスベり散らかしちゃったから、りんたろーさん、今日は一段と目合わせてくれなかったな…なんだよー、今日のゲストさんは全体的にムズイ人達だったからしょーがないじゃん…
「私達もそろそろ行きましょう、今日で最後の打ち合わせですよ」
「うん」
今日の楽屋は窓がない上に防音がしっかりしていてミュージシャンのリハ室でも使われるぐらい広い。
なのに…
どうして雨の音が聞こえてくるんだろう…
どうして雨音は俺の心臓をえぐってくるんだろう…
わからない、何がわからないのかわからない。
わかっているのはりんたろーさんが明らかに距離を置いてること。
どうして雨のにおいがするんだよ…
雨は嫌いじゃない、雨が降ってるときしか見えない風景がある。
でも今は―――
雨が鬱陶しい。
責められてるようで…怒られてるようで…突き放されそうだ。
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