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番外編
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────数ヶ月経ち、現在、八月二十七日。
「迅鵺ー!誕生日おめでとー!」
「愛花、いつもありがとう!今年も最高にいい女だぜー!」
派手なマイクパフォーマンスに派手なBGM。
今年も迅鵺のバースデーイベントは満席大盛況。
何本も入るシャンパンコール。
今でも群を抜いている程の人気ホストだ。
迅鵺は、ワンランク上のホストになる為にこの数ヶ月の間、一人一人お客とプライベートで会い、主任として、ホストとして更なる高みへ行くた為の抱負を伝えると共に、身体の関係を持つホストでは無くなるということを伝えてきた。
『満足させられるようなホストになるから、これからも頼むよ、愛花。俺が、高みへ上っていく姿を傍で見ててくれ。』
迅鵺の常連客である愛花は、なかなか納得してくれなかったが、迅鵺の真摯な気持ちが伝わったのだろう。
愛花は、そんな迅鵺の野望を受け入れた。
迅鵺は、愛花に何度も話をしに行った。
迅鵺を初めて指名したお客で、ずっと通ってくれていた。
中には、迅鵺の変化を受け入れられなかったお客も居たが、売上に響く程ではなく、むしろ一皮剥けたと指名客が増えたくらいだ。
迅鵺は、愛花だけではなく関係を持った常連客には愛花と同じように何度も話をしに行った者もいる。
あの、シャンパンタワーの一番の太客である恭子は、すんなりと受け入れた。
『これからの迅鵺くんに期待してるわ。』
迅鵺は、とことん真面目な男であった。
真面目で、負けん気が強くプライドが高い。
安っぽいプライドなんかではなく、自分が信じることに自信を持って努力ができる男だ。
“お客を抱かなくても満足させられるようなホストになる”
勿論、口だけではない。
その為の努力は怠らない。
それが歌舞伎町の男、鳳条迅鵺だ。
去年までの迅鵺に比べて、確実に大きくなっただろう。
この日は、シャンパンタワーが数個用意されていて、終始シャンパンコールが流れていた。
去年以上の売上を誇った。
そして、迅鵺のバースデーイベントには勿論、悠叶も来ている。
初めてのバースデーイベントに圧倒されている悠叶だったが、大量の酒を流し込むように飲む迅鵺に、相変わらず心配している。
そんな中、迅鵺のバースデーイベントは大成功を収めた。
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