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「……んん…。」
目が覚めて、小さく欠伸をする。
ボーッと灰色の扉を見つめる。暫くすると、頭が冴えてきた。
「…やっぱり夢じゃないよな。」
横を向いていた身体を仰向けにして、右手を天井に向けて伸ばす。
手錠は外されていて、手首には包帯が巻いてあった。恐らく左手首にも巻かれているのだろう。
殴られた頬を触ると、湿布が貼られていた。どうりでスースーするな、と思ったわけだ。
汗まみれになったはずの身体も綺麗になっている。自分の身体には薄い毛布がかけられているだけ。
何も見に纏ってないため、少し寒い。
床を見ると昨日投げ捨てられた制服のズボンとパンツが落ちていた。
カーディガンとワイシャツは何処にもなくて、きっとあいつが持っていったのだろう。
ゆっくりと身体を起こすと腰とケツに痛みが走った。
「…いっ、てぇ。」
やっとの思いで壁に寄りかかると、部屋の扉が開いた。
「起きてたんですね。」
中に入ってきたのはあの生徒会長。
きちんと制服を着ている。これから学校にでも行くのだろう。
腕には衣類のようなものがかけられていて、もう片方の手には食器の乗せられたお盆を持っていた。
生徒会長は俺の座っているベッドに近づき、お盆を床に置いて、腕にかけてあったものを俺に渡してきた。
「制服だけじゃあれかと思いまして。これ、どうぞ。あとお粥作っておいたので良ければ食べてください。」
そう言ってから生徒会長は俺を引き寄せて唇に軽くキスをする。
「じゃあ僕は学校に行ってくるので、梶さんはゆっくり休んでください。」
ガシャン、と扉が閉められる。
俺は何も言わずに渡された服を見る。
それは黒のジャージだった。あれか、首輪を外さないで着れるからか。
ジャージを着るために自分の身体を見る。上半身には沢山のキスマークがあって、俺は思わず顔をしかめた。
「あ、下着。」
あいつから渡されたのはジャージだけ。ということはあそこに落ちてるパンツでも履けということか?それとも何も中に着ないでジャージを着ろということだろうか。
俺は少し考えてから素肌にジャージを着ることにした。あそこまで取りにいくの面倒くさいし。
お粥も渡されたけど今は食べる気分じゃない。
俺はまたベッドに横になり、眠りについた。
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