アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
33
-
「いてっ!ごめん!ごめんって!」
「うっせぇ。死ね変態。」
ゲシゲシと美弥が俺を襲ってきた人物。塁(るい)くんを蹴る。
塁くんは美弥のお兄さん。いつもは美容師になるための勉強をしながら夜はホストをしている。
酔って帰ってきて、眠っている俺をお客さんと間違えたらしい。
正直怖かったけど、光一じゃないのなら良かった。
「本当にごめんなさいね、目覚めちゃったでしょう?」
「いえ、大丈夫です。」
笑って見せると美由紀さんは困ったような顔で釣られるように笑った。
塁くんが叫んでから、皆が塁くんの部屋まで来る間に首に包帯を数秒で巻いた俺は自分でも凄いと思う。
塁くんに首の跡は見られていなかっただろうか。まあ薄暗かったし、大丈夫かな?
「ごめんね、ほっしー。ごめん。」
ベッドの上に座る俺の目の前の床に正座をしてペコペコと謝る塁くん。
「ほっしー」というのは塁くんだけが俺に使ってるあだ名。「流栖→流星→星→ほっしー」だそうだ。ネーミングセンスに関しては…もう触れないでくれ。
「いや大丈夫だから!そんな頭下げないで?俺別に大丈夫だし!」
そう言ってやると、塁くんは「ありがとう…」と繰り返し言ってくる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 451