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「お前、痩せたな。」
美弥が口に出すほど俺は痩せてしまったらしい。でも制服着るときいつもよりブカブカだったかも。
今日は朝から保健室のベッドの中にいた。
俺が来たとき、みさきちゃんは保健室に居なくて俺は勝手にベッドに潜り込んだ。
4限が始まった頃に美弥が保健室に来て俺に今日初めてかけた言葉がそれ。
「んー」と枕に顔を埋めながら小さく返事をする。
正直今は喋れる状態じゃない。ただでさえ声が枯れてるのにローターのせいで口を開いていると変な声が出てしまいそうだ。
「ちゃんと飯食ってんの?」
ドサッと近くで音がして、少し音のした方を見ると美弥が隣のベッドに寝転がっていた。
「く、食って、ない。」
「何で。」
「…ダイエット。」
少しボケてみる。美弥の顔を見ると全然面白くなさそうな顔をしていた。俺のギャグセンスも落ちたなー。
「…無理には聞かないけど、食わないとお前死ぬぞ。」
もういっそ死にたいくらいなんだけどな。…ダメだ、思考がどんどん悪い方に向いてしまう。
「美弥は、俺が死、んだら…悲しんで、くれる?」
なんとなく、なんとなく聞いてみた。深い意味は無いんだけど。
俺がそう言いながら美弥を見ると美弥は怒ったような焦っているような顔をしていた。
「お前…馬鹿か?」
「大丈夫、なんとなく、聞いてみただけ。へへっ。」
俺が笑うと「はぁ…」と溜め息をつかれて、釣られるように美弥も少し笑った。
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