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吃驚
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そのままスルリと抱き寄せられて腰を手で支えられる。
「え、ちょ、かが…先生。なにやって……ん"、んんんん、んぅ」
離れようと思って必死にドンドン、と手を抵抗するも虚しく、いきなり加賀美の顔が近づいて唇になんか触れた、と思ったら突然ヌルッとしたものが口の中に入って来た。…怖い怖い怖い。こんな加賀美は知らない…!
けど、怖いのとは裏腹に口の中を弄られるのが気持ちよくて腰がヘナっとなる。加賀美の腰を掴んでいた手がやらしく背中をなぞる。…怖い、気持ちいい、よくわからない、の三つが頭に入り混じる。……誰か誰か…、誰か…っ
「んん、ん"っ、ん!……っは、ゃら、そらく…っ、空くん…!」
顔を必死に反らせて、気づいたら必死に空くんの名前を呼んでいた。
先生はその瞬間に僕の口を手で覆って。
ガラッとドアが開いて空くんが僕のところまで走って来て、近くにいた加賀美を思いっきり殴った。
「……気づかなくて、ごめん雪…。大丈夫だった?」
空くんは僕に近づいて優しく頭を撫でた。…来てくれた。呼んだら、すぐ、来てくれた。それだけで安心して涙がポタポタ垂れて。
ぎゅう、と空くんに抱きついた。
「……木枯……怖がらせて、悪かった。もう、しない。……ごめんな」
空くんの拳を受けた加賀美は、いつもの加賀美に戻っていて。…じゃあさっきのは…?
「次、雪に何かしたら今度は、必ず職員会議に言いつけますから。」
淡々と空くんはそう吐き捨ててヘナっとなった僕をおぶって教室を出た。
…怖かった、けど、助けてくれて。
加賀美、どうしたんだろう。怖いけど、今まで仲良くしてくれてたこともあって、そんな嫌うことなんてできなくて。ただ、不思議。
あの怖かった時、正直、空くんが教室の前にいたこと忘れてて。けど最初に口から出たのは空くんで。………日向のことは、すっかり頭から無くなってて。
…僕、もしかしてもしかすると、
空くんのこと
好き、なのかな………。
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