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【R18】首元に噛み痕残る俺がクリスマスプレゼントの代わりに抱いて欲しいと頼んだら~キズモノオメガの幸せの見つけ方~
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「勇利先輩すみません。もう、止められないです」
そう言って俺を見つめてくる東谷の目は必死で、俺は求められていると思うと、どうしようもなく腰が疼いた。
「早く抱いて……俺で気持ちよく……」
言いかけた途中で唇を重ねられて言葉を掻き消される。
舌を絡めるようにして、角度を変えて重ねる度にキスが深くなっていく。
「もっと……」
(もっと、もっと東谷が欲しい。俺を求めて欲しい)
唇が離れるたび、俺は追いかけるようにして東谷にキスを強請った。
キスをしながら俺は自分の着ているワイシャツのボタンを全て外し終えると、首元に残る噛み痕を隠すために着ているアンダーシャツを胸の上までたくし上げた。
「触って、東谷……」
この世の中は男女の他にもう一つの性、第二次性が存在する。
第二次性はα、β、Ωの三種類に分かれており、人口の大半はβで、αとΩは総人口の数パーセントしか存在せず、αはあらゆる能力に長けるものが多いため、世の中の重要なポストである政治家や企業の重役などはαが大半を占めていた。
だが、そんな選ばれた存在であるαを『ヒート』という激しい発情状態にし、時には凶暴化させてしまう危険なフェロモンを放つのがΩだった。
Ωは男性であっても妊娠でき、αを発情させるフェロモンは月に一度訪れる発情期のみに放たれるが、その時αに首元を噛まれると、番と言われる契約が成立される。
番は死ぬまで解消されず、番をもったαはヒートを起こさなくなり、Ωのフェロモンも番にのみ有効となる。
また、αが番であるΩの首元を噛むことで、月に一度だけ自由に発情させることが出来た。
Ωの発情を抑えるには、発情を迎えて性欲を発散させることで沈静化させるか、毎日抑制剤を服用することが必要だった。
しかし、抑制剤はとても高価で、第二次性がΩであることを国に申請しなければ補助金の対象にならず、申請するということは自分はΩだと公にするという意味でもあった。
Ωは優秀なαを誑かす劣等種であるという風潮のため、社会のお荷物扱いされていた。
「勇利先輩……?」
照明が落とされたオフィスでノートパソコンに向かっていた俺、勇利渉は、背後から突然名前を呼ばれて後ろを振り向くと、見覚えのある姿に思わず驚き、心臓が跳ね上がった。
(どうして……)
声が出ないほど驚いたのは、今日はまだ、そこにいるはずのない人物が立っていたからだった。
「東谷……」
俺の目に映し出されたのは、俺が初めて新人研修を担当した後輩、東谷晧だった。
背が高く、ネイビーより少し明るい色の細身スーツに身を包み、落ち着いた色のブラウンカラーの髪が目鼻立ちの整った顔を引き立たせて、誰もが目を惹くルックスは最後に会った三年前となんら変わっていなかった。
そう、最後に一緒に過ごしたクリスマスパーティー後のあの夜から、空白の三年間なんてなかったかのように。
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