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(流記夜side)
「じゃあ、またね」
「ん。バイバイ」
客を家まで送って俺は来た道を戻る。
もう六時かよ。
家と真逆だし、帰る頃には七時回ってんな…
「はぁ…ねみぃ……」
まだ人通りのない住宅街。
デカくて洒落た家ばっか。
…確か、アイツの家もここら辺だったっけ。
なんて思いながら歩いてると前からフラフラ歩いてくる奴がいた。
朝から酔ってんのか?
絡まれたくねぇからとりあえず無視無視…
「って…お前…」
近付いて来る銀髪に見覚えがあり過ぎた。
「あ…るき、やさん……」
俺に気付いて弱々しい声で呼ばれた。
首には赤い跡が目につく。
ほんっと感に触る。
「早速葵に慰めてもらったわけ?良かったな」
ほのかに香る精液の匂い。
乱れた服から情事後ってのが見るからに分かる。
「…早く戻れば。待ってんじゃねーの?」
とにかく視界に入れたくなくて通り過ぎようとした。
「ごめ、なさ…」
「!?おいっ…」
いきなり倒れ込む銀髪を反射的に抱きとめる。
「軽…って、大丈夫かよ?」
「………………」
声をかけても反応なし。
息はしてるから生きてるんだけど…
どうすればいいんだよ、コレ!
アイツの家に届けるのも…
絶対行きたくねぇし。
悩んでると人が通り過ぎて。
すれ違いざまの視線が痛い。
「はぁ…面倒くせぇ…」
仕方なく銀髪を背負う。
とりあえずタクシー拾うか…
そう思って大通りへ向かった。
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