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迷子 1
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波留は朝食を食べた後にいったん部屋へと戻り荷物を整理すると、熱海の街へと繰り出した
清も波留が行くならと言って一緒についてき、それを見た紫乃さんは些か嬉しそうだった
熱海の温泉街には様々なお土産が並びに並んでおり、特産品や限定雑貨などが目に入る
(…へー。色んなものが置いてるんだなー。)
辺りを見渡しながら、ふつふつと湧き出る感情を抑えつつ彼女達の荷物を持ち直す
「…2人とも、重くない?」
波留はくるりと方向を変えて振り返ると、両手に花ならぬ両手に袋を抱えた清と猇がいる
「2人なら大丈夫よー♡ あら、あの雑貨可愛いわね」
紫乃がひらひらと手を振りながら波留に言い雑貨屋の中へと入っていってしまう
(いやー…幾ら何でも買う物の数が多すぎるというかなんと言うか…)
波留が持ってる荷物の数はたったの3袋で、紫乃さんの組の女の子達と持ってる数は変わらない
「2人とも、ちょっと持つよ?…ほら、なんか貸して」
雑貨屋を紫乃達が見にいってる間に2人に声をかけ荷物を少し貸す様に言う
「…?全然大丈夫だよ? 波留の方こそ重くない?大丈夫?」
波留の言葉にけろっとした顔で言う清と、それに頷く猇
「いや…俺は大丈夫だけど。」
自分の数倍もある量を持っているにも関わらず、大した事無いと言う彼等に少し頬の筋肉がつる
「慣れてるからねー。俺等は」
「まぁ、ほぼ紫乃の物だしな。…じゃあ、このちっこいのだけお前に持ってもらうか」
猇が手乗りサイズの袋を波留に渡してき、子供みたいな感覚で頭を撫でてくれる
清が荷物を持ち直して、波留に満更でもない顔で笑うと、後ろから何かがぶつかりその直後に女の子の泣き声が聞こえた
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