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ダーツ 2
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彼女はカクテルグラスを回しながら、波留がやってくるのを待っていてくれた
「こんな所に呼び出してどうしたんですか?」
波留は紫乃の横に立つと、彼女に問いかける
「波留くん、楽しそうって言ってたでしょ?…だから、此処に呼び出しちゃったって訳♡」
クイッとグラスに入ったカクテルを流すと彼女は微笑んでそう言った
「それに、今日もやるみたいだしね。…ほら、あそこ」
波留をカウンターに座らせ、ネイルを施した綺麗な指で一か所を差す
彼女が指さす方向を見ると、そこには会長と猇、会の組の人達が楽しそうにしていた
「今日は…ダーツで勝負するみたいです。」
紫乃はにっこりと微笑むと、バーのマスターに注文をする
「朝言っていた事ですか?」
「そうそう…あ、この子にもお願い。」
ダーツ台の周りで楽しそうにしている彼等を見ていると、不意にある事を思いだした
「あれ?…清や光樹がいないのって珍しいですね」
いつもなら1セットでいるメンバーのはず…
「二人ならゲームセンターよ。この階の一個上にある大きな所のね」
それなら此処に来る前に間違えて入ってしまった場所だから覚えてはいる
「それに、光樹くんはこういうの向いてないからね~…。キヨも下手ではないんだけど緊迫した空気よりもゲームセンターとかの雰囲気が好きだから」
彼女がマスターからグラスを受け取ると、波留にも同じようにコトリと目の前にグラスを置かれ、礼を言いながらそれを受け取る
「…なんかそれは解る気がします。」
「なら良かったわ。……あら、始まるみたい」
彼女は面白そうに笑いダーツ台の方を向くと、頬杖をついてその光景を眺め始めた
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