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▼まつざきがあらわれた。
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何故、こうなったのか。
俺は、目の前で俺を睨み付けている奴を見た。
左を見れば、そいつのひょろっちい腕が。
右は空いているが、逃げられるほどの隙間はない。
後ろは......壁だ。
いわゆる壁ドン...
そう、超萌えない壁ドンだ!!
俺に萌えない壁ドンをしている男、松崎が口を開く。
「結城ぃ......貴様ほど嫌いになった者、イヤ、呪い殺したいと思った者はいない。」
「......はあ?」
俺が睨み返すと、松崎は顔を近付けてくる。
が、自身の高い鼻が俺の眼鏡が当たる。
「いてっ」
松崎が当たった鼻をさする。
バカだな。コイツ。
俺が鼻で笑うと、松崎はちょっと恥ずかしそうに喚いた。
「と、とぼけんるんじゃない!貴様が会長とデートしたのは知ってるんだぞ!」
「だから、デートじゃねえって...」
俺も言い返す。
つか大きい声で言うんじゃねえよ!
お前も吹き矢が貫通するぞ!
キョロキョロと周りを気にする俺を見て、松崎は涼しい顔で言う。
「安心しろ。親衛隊にはまだ報告していない。
......でもいつでもチクれるからな。
あーそっかぁー!
言ったらお前の顔、もう見なくて済むよなー。
言っちゃおっかなーどうしよっかなー」
なっ!脅しだと!?
松崎のくせに生意気な!!
そして松崎の顔は、この世のものとは思えないほどウザい顔だった。
俺は目の前の男の股間を蹴りあげようかと思ったが、それで親衛隊に言われたら、本当に明日から俺の顔も眼鏡も姿を消すことになるので、従うことにした。
「......なにが望みだ...っ」
俺は、大変悔しそうに声を絞り出す。
松崎はニヤリと笑う。
「貴様には取ってきて貰いたいブツがある。」
「ブツ...?なんだよ。」
白い粉とか大量の諭吉とかじゃねえだろうな...?
俺は唾を飲む。
松崎が不適に笑って言う。
「決まってんだろ...
薫会長のおぱんちゅだよォォォォォォっっ!!!」
......。
なんだ。そんなものか。
俺は寮の部屋の前で松崎を少し待たせると、快く渡した。
松崎は泣いて喜んだ。
俺は良いことをしたな、と思った。
最後に松崎に向けて微笑んで言ってやった。
「この事、いつでも会長にチクれるからな。」
松崎は青ざめた。
▼ゆうしゃむねよしはへんたいをたおした。
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