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バカ!バカ!バカ!バカ! 正ちゃんのバカ!!
ズンズン校舎を足早に進み、巫女都は校舎裏の花壇まで着くとそこに腰かけた。
「.......はぁ、」
ため息を吐き、思ってたよりもショックだな。と胸をギュッと押さえた。正ちゃんに過去何人も彼女が居たのは勿論知っている。でも、当時付き合っている人との事を聞いた事は無かったなとぼんやり思ってた。
......あの時も、知りたくなかったんだなぁ。
きっと自分でも気が付かなかっただけで当時も正ちゃんの事を好きだったんだろうな。
過去の話で正ちゃんを責めるのは違うと分かっているが、やり場の無い気持ちがどうにも消化出来ずにいる。
......正ちゃん追いかけて来てくれなかったな。呆れちゃったのかも。...面倒臭いと思われたかな、
考えれば考えるだけ落ち込み、またため息を吐く。そしたら近くでジャリッと地面を歩く音がして、もしかしてと振り向いて声をかけた。
「......正ちゃん?」
「はい残念。俺です。」
「......智くんか」
「落ちておりますなぁ。教室戻らないの?」
けらけら笑いながら智は巫女都の隣に腰かけた。
「 ...うん。もう少しここにいる。なんか、しょうが無い事だってちゃんと分かってるんだけど...。今、正ちゃんと一緒に居たら嫌な事言っちゃいそうだから。」
「言っちゃえば良いのにー。何てね!彼氏の下半身事情聞いてやっぱ複雑?」
「...複雑、...かな。正ちゃんの気持ちとか、疑う訳じゃ無いけど、本当に僕でいいのかな?とは思っちゃう。...エ、エッチな事とか、...疎いし。付き合ったのは最近でも、赤ちゃんの頃から一緒に居るし、エッチしたらつまらなくて飽きてるんじゃ無いか...、とか思う...。」
胸の内を智に吐露すると益々不安になり、巫女都は俯いた。そんな巫女都を見て、智は巫女都の頭をわしゃわしゃ撫でた後、チラッと周りを見渡して聞く。
「そんな顔しない!巫女ちゃんは無意識にエロ可愛いから大丈夫だよ!テクは慣れれば自ずと身に付くし。......正太郎の気持ち、確かめてみたい?」
「...まぁ、出来れば。でも聞いたって、正ちゃん優しいからそう思ってても言わないと思う。」
「聞かなくても、解る方法あるんだよね。...巫女ちゃん、絶対に投げ飛ばさないって約束して?」
何やら悪巧みを企てている様子の智に、巫女都が、え?と顔を上げ智を見て聞き返すも、
「 約束だからね?絶対だよ?」
と念を押された直後、智は巫女都の腰に手を回すと、反対の手を頬に添え、親指だけ唇の上に置いてその自分の親指にキスをした。
余りの至近距離に、巫女都が驚いて身を引こうとすると、「動いちゃ駄目。もう少しだけこのままで居て」とそのままの体勢で智に言われ、巫女都は「...分かった」と渋々従った。
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