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正太郎が再び眠りに落ちるのを見届けてから、巫女都は朝食を作る為キッチンへ向かった。
お粥くらいなら片手でも問題無いだろうと琥太ちゃんには悪いけど、正ちゃんに合わせて一緒にお粥を食べてもらおうと調理を済ませた所に、丁度良く琥太ちゃんが降りてきた。けどなんか様子が可怪しくて、琥太ちゃんは尋常で無いほど震えている。
「......大丈夫? 」
「......ダイジョバナイ...寒ぃっ」
腕を擦りガタガタ震える琥太ちゃんの側へ行って額に手を当てると、途轍も無く熱い。
「...琥太ちゃんも熱あるね。部屋キンキンにしてるからだよー...。ちょっと待ってて。」
琥太ちゃんにも解熱剤を飲ませ、一緒に2階へ上がって部屋へ入ると、やっぱりクーラーの効かせすぎで部屋はキンキン。琥太ちゃんをベッドに寝かせると客間の押し入れからブランケットを引っ張り出してきた。
「はい、これ掛けておとなしく寝ててね。」
「...マジ寒ぃ。...巫女都ちょっとだけ一緒に入ってよ。」
「えーちょっとだけだからね」
具合が悪くて暖をとりたいのだろうと、琥太ちゃんの隣に入ったけど、正ちゃんでは無いその腕の中に何とも言えない居心地の悪さを感じてる。
「...巫女都体温低いな。あんま暖かくねぇ...。」
「じゃあ、もういい?」
「駄目。何か良い匂いするし、抱き枕には丁度良いから。」
くんくんと首筋に顔を埋め匂いを嗅ぐ琥太ちゃんにギョッとしてグイッと押し返した。
「ちょっと!! 変な事するなら僕もう出るから!」
「まだなんもしてない。寝付くまでここ居てよ...。」
首筋に顔を埋めたまま言う琥太ちゃんの弱々しい声に根負けして僕は居直った。
暫くすると寝息をたて始めた琥太ちゃんに安心して僕はそっとベッドを出て、そのまま正ちゃんの部屋に入るとまだ正ちゃんは眠っている。
額に手を当て具合を診ると、大分熱が下がってきていてホッと胸を撫で下ろした。
ベッドに潜り込むと、然も当然のように回ってくる腕に僕は顔を綻ばす。
正ちゃん大好き。
そう心の中で呟いて正ちゃんの胸に顔を埋めると、眠気がさしてきて僕はそのまま眠りについた。暫くすると正ちゃんが起き上がる気配で目が覚め、僕は声を掛ける。
「...ん、...正ちゃん、どこ行くの...?」
「あ、起こしたか、わりぃ。ちょっと小便。」
「 ...そぅ。じゃあ僕も琥太ちゃんの様子見てこよう」
同じようにベッドからでた、巫女の言葉に俺は眉を顰めて聞く。
「...んで兄貴んとこいくんだよ?」
「 ん? あ、琥太ちゃんも熱だしちゃってるの...」
巫女都の返事にふーんと気の無い返事をした正太郎はトイレに向かい、巫女都は琥太郎の様子を見に隣部屋へ行った。
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