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無理
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「ごめんごめん。…んで、午後出れそうか?」
「うん、出ないと単位がね。…赤点は回避したいし」
「……でも、古典だぞ。午後1」
声を潜めて言う棗にただ黙って頷く
「薬飲んだから大丈夫、それに……」
授業前の出来事を思い出し言葉が詰まる
「…それに、なんだ?」
「ううん、なんでもない。…授業中は何もしてこないだろうし大丈夫だよ、きっと。」
棗を安心させられるように笑えているか心配だったが、優しい彼の事だ察して解ってくれた
「無理そうなら合図よこせよ。無理矢理でも連れてくから」
「解った。…お昼此処で食べてくね」
「あら、一緒に食べてくれるのー?」
カーテン越しに保健医が嬉しそうな声をあげる
「…お邪魔でなければ」
「邪魔なわけ無いでしょー、先生嬉しいよっ」
「じゃあ、弁当持ってくるからお前は此処で寝てろよ?」
さっとカーテンを開け、出ていくと棗は保健医に礼をして保健室を出ていった
(……無理しやがって。全く)
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