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おまじない
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真白side
朝家を飛び出してきて、学校に行って、涙と喋って、授業受けて、飯くって。いつも通りなのになんか足りない。
朝ケンカ?してから学校でも隣の席なのに一言も喋ってない。いつもだったらくだんないことで言い争いしてんのに。
「真白、大丈夫?また泣きそうな顔しとるよ?」
昼休み涙と一緒に飯くってるとき、こないだ言われたことをまた言われた。
涙は人のこと見てないようでよく見てる。
「ん?してねぇって!大丈夫!」
「……獅音とケンカしたっちゃろ?今日ぜんぜん喋ってないやん。」
「……」
「真白が獅音のことどう思ってても、俺は二人の友達だから二人の味方でいるよ。それとも俺には言えない?」
もう、なんでそんなに優しいわけ。てか、いつから気付いてたんだよ。俺今、ただでさえ泣きそうなのに…
ちがう、言えないわけじゃないよ。怖いんだよ…自分に正直になるの。戻れなくなりそうで、怖い。
……ぎゅ
下を向いて俯いていると涙に抱きしめられた。
「…パラレルパラレルエストラトン…パラレルパラレルエストラトン…パラレルパラレルエストラトン…」
抱きしめたあとなんかよく分からない言葉を呟きだした。
「…なにそれ」
「これ?姉ちゃんから教えてもらった、素直になれるおまじない。ん?両思いになれるやつやったけ?!……そんな感じのやった!」
「てきとーじゃん」
いつも通りの涙に笑顔がこぼれた。
「ん!真白は笑顔の方がいいっ!!ちゃんと素直にならんばいかんよ?いつでも話し聞いちゃるけん!」
「…ありがと涙」
「俺、真白と獅音が仲よくないの嫌なんよ。ちゃんと仲直りしぃね。」
優しい涙に、いい友達もったなって心の底から思った。
おまじない…効いてるかも
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