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二度目の正直
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「んで、話ってなんだよ?」
口を開いたのは眼鏡だった
会長を見下ろすようにして
いつもの会長に対しての少し荒めの口調
「うん。今日はそこの2人に
生徒会への正式入会への意志を
確認しようと思って呼んだんだ」
「「え?」」
会長のその言葉に、
俺と大崎の声がハモる
「ぼ、僕が生徒会に?」
俺よりも驚いていたのは大崎だ。
まぁそりゃ当然だろう
俺の時みたく、全校生徒の前での
生徒会直々の推薦では無かったから
「うん。大崎君は新の次に
成績が優秀だったし、
先生から君が生徒会に感心と、
興味を持っていると聞いたしね」
にこりと会長が笑うと
大崎はモジモジして視線を下に落とした
「あ、あの会長、俺は・・・」
「新には、前に言った事と同じだよ。
生徒会と日々の学業を両立して
出来るのなら、是非入ってほしいな」
「っ・・・」
なんだろう・・・
会長の笑顔が少し怖い
前はキラキラして暖かかったのに
何故かこの笑顔は全身を伝ってヒヤリとする
「樹・・・」
眼鏡が何か言いかけた時だった
「まさか、僕があんな事があったから
君を生徒会の推薦枠から落とすとでも思ったの?」
「・・・・・」
「・・・はい。少し」
会長のその言葉が胸に刺さって
俺も下を向いてしまった
「ふっ、新は正直だね。
僕はその人材が、生徒会に
必要と感じなければ、君を落としていたよ。」
そう言うと、会長は立ち上がって
俺の方へと近付いてきた
「おい樹」
会長は、眼鏡の言うことなんて
まるで聞こえていないように
俺だけを見つめて歩み寄ってくる
「でもね新。僕はあの日から思ったんだ。
君を一度遠ざけてしまって、
君を傷付けてしまって。
その時初めて僕は気付いたんだ。」
「か、会長?」
真っ直ぐ俺を見つめる会長から
体の全てを支配されたようで
その場から動けなかった
「新。僕には君が必要だ」
そう呟くと、会長は俺の頬に手を伸ばして
「っ!?」
唇に・・・柔らかい感触がした
え・・・なにこれ
キスをされたと認識するのに
少し時間が掛かった
「おいっ!樹!」
眼鏡が俺と会長を引き剥がして
柔らかい感触が離れると
俺はそっと会長を見上げた
「新。今度はもう一度、僕から言うね?」
俺を包み込む眼鏡の腕に力が入る
「僕と正式に付き合ってよ。」
会長は・・・
一体何を考えているんだ?
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