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最初はそれだけだったのに
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正直、あいつがほんとに
樹を好きなんて思ってなかった。
前に新とセックスをした時は
嫌だの言いながら気持ち良さそうな顔してたし
俺の言うことに結局は従ってしまう
あいつの反応とか表情が面白くて
毎日暇潰しにからかっていた。
ただ、それくらいでしかなかったのに
プライドの高い奴を陥れるの好きだし
俺に歯向かってくる奴なんて
そうは居なかった。
最初はストレス発散にはいいか
くらいに思っていたけど
日に日に違う表情を見せる新を
もっと虐めたくて
もっと新の乱れる顔が見たくて
俺で全部を縛りたくて
俺しか考えられないようにしたかったのに
「んぁッ・・・かぃ・・・ちょぉ」
新が泣きながら呟くのは樹の事だった
何度も何度も樹を呼ぶ
その度に腹が立ったし
胸が酷く痛んだ
新を犯して、また泣かせて
それでもいいから俺でいっぱいにしたかった
なのに
「嫌いだ!お前なんか!」
散々嫌いと言われてきたけど
その時の新の表情と発言に
傷付いている自分がいる
なに?・・・
ただの犬にこんな事思うなんて
俺は別にこいつの事・・・・
「わかったよ」
もういい、考えるのもめんどくさい
お前なんか好きにすればいい
何処へでも行けばいい
代わりはいくらでも居る
泣き崩れる新を置いて
俺はその場から立ち去った
ほんとにさっきから胸が痛い
イライラする
俺がなんでこんな事
考えなくちゃならねんだよ
そんな時、
誰かが俺の前にいきなり出てきた
あの場所から近かったし
そいつは顔を真っ赤にしてたから
ああ、見られてたんだと気付く
前髪長・・・
誰だよこいつ
そう思った時
そいつは顔を上げて口を開いた
「ぼ、僕じゃだめですか!?」
「・・・・は?」
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