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僕の現実問題
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後日。
僕は、病院から学校に電話をかけていた。
病態が悪化したので、入院することになったということ。
学校は、もうほとんど行けないこと。
だから、週に二日だけ登校するということ。
僕の最後の言葉に、電話に出た担任の先生は少し驚きながらも「頑張れ」と言ってくれた。
『お前ならできる。アズマは今まであんまり自己主張していなかったからな。最後くらい、我が儘聞いてもらえ。』
先生ってすごい、素直にそう思った。
「ありがとうございます。最後くらい、我が儘通させてもらいます。」
『おう、頑張れよ!』
電話が終わって、僕はベッドに体を預けた。
話してるだけなのに、すごくダルい。
眠くって、力が入らなくて、深く息を吸うことすら煩わしい。
「……ほーんと…最後って感じじゃん……」
ハハ、と笑って目を閉じた。
次の登校は明後日。
二日後、やっとヒトミに会える。
拒絶されても、それでも会いたい。
だって、好きなんだもん。
死ぬまでに、伝えられるといいなあ。
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