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学園祭準備20
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結局俺は会長に話す事にした
「会長…その、ごめんなさい」
寝転がって背を向けていた会長が何事かと思うぐらいの速さで起き上がった
「蓮⁇泣いてるのか?」
無意識に泣きそうな声を出してらしい、俺に泣く資格なんてないのに…
「……会長俺の手握ってみて下さい」
会長の頭にハテナマークが浮かんでいたが俺の手を握ろうとして気づいたようだ
自分の手が思ったより反応しない事に
「…蓮いつ気づいた」
「体温計を渡す時です
ごめんなさい、気づかせたくなかったんですけど…」
その前に会長が寝ぼけて手を掴んだがアレも本当に掴んだという力は入っていなかった
パニクっていて気づかなかった自分が不甲斐ない
「……蓮が謝る事じゃないだろ
ありがとう」
っ!なんで!
こうなった原因は俺にあるのに!
「俺は会長にお礼を言われる資格はありません」
全部俺が悪い事だから
「蓮、顔を上げろ」
会長に申し訳なくてずっと俯いていた顔を俺はゆっくり上げた
目に入ってきたのは会長の優しい笑顔だった
その笑顔に俺の心臓はキュッとなる
それは俺が望んだ笑顔
仕事でお礼を言うときに必ず見せてくれる顔
どんなに会長が疲れていても必ずお礼を言って見せてくれる笑顔だった
多分眼鏡をしてなかったら会長には気づかれていただろう
俺の目に涙が溜まっているということに
「俺…会長に気づかせたくなかったんです
でも、薬を飲むのに方法が一つしか浮かんでこなくて…
それを俺が勝手にやったら俺会長に嫌われそうで…自分勝手なんですけど会長には嫌われたくなかったから」
「⁇俺はどんな事をされても蓮を嫌いになんてならないと思うぞ」
本当に優しいな…
でも甘い言葉に惑わされちゃいけない
俺がこれからする事は絶対に会長に嫌われる
それを分かっていて言い訳みたいにこんな事を事前に話す俺は最低だと思う
でもどうしても会長だけには嫌われたくなかった
俺は心の中で自嘲する
最初から嫌われると分かっているなら話さないって手もあっただろ?
お前は最初に言い訳をして会長に甘えてるんだよ!
会長に甘えてると心の中に刻み込んで俺は素早く薬と水を口に含み
驚きで口を開けた会長にむせないよう流し込んだ
「‼︎・・・んッ・・ッ、ゴクン」
そして会長が飲みんだと分かると口を離した
そう俺が考えついた方法は口移し、これだけだった
俺にとっては嬉しい行為
だって気持ちが繋がってなくてもキスできたから
でも会長にとっては気持ち悪い行為でしかならない
誰だってなんとも思ってない奴からキスなんてされたいとは思はない
むしろ不快である
だから本来なら好きな人とのキスだと喜べるのだが、今は罪悪感で一杯だった
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