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泣いている兄が泣き止んだところで
優也くんが先生を呼びにいった
先生は僕に異常がないか少し検査し
特に無かったみたいで
『安静に今日はお休み』
との事。
僕は寝ることになった
ナ「テツヤ、ゆっくりおやすみ 明日も来る!毎日来るからな!優也ついててやれ」
優「かしこまりました」
ガラガラと扉が開く音
灰「じゃーなテツヤ!」
トツットツッ
トツットツッ
二人分の足音
またガラガラとなる扉の音
先「おやすみテツヤくん、優也くんといったかな、テツヤくんみててあげて下さい」
優「はい、」
トツットツッとまた足音
ガラガラと扉の音
目が見えないけど、沢山の音が
当たり前だった音が
何故か綺麗な音
楽しい音
など考えてしまう
見えないのは辛いけれど
一つ楽しい事
見つけたのかな
(テ…ヤ!…ツヤ!
テツヤ!)
はっ!
考え事をしてしまっていると優也から声をかけられていた
「はっはい、どうしましたか?優くん」
どこにいるか分からず
キョロキョロと首を動かしてみる
どこ?
優「ここだよテツヤ」
僕の手に触れる優くんの手は温かく癒される
「優くん、優くんの手温かいですね」
普通に言えた
そう思った
けど、僕の言葉はすごく震えていた
優「テツヤ…俺がこれからずっとそばにいるから。絶対に守ってやっから
誓う」
誓うと言った優くんの手が僕の手をぎゅっと握る
続けて優くんが話し出す
優「なーテツヤ、辛い過去思い出させてしまうかもしんねーけどさ
俺、お前と離れ離れになった時、すぐフランスに連れていかれたんだ
執事になる勉強ってやつ
俺、お前にそん時約束した事、それがテツヤを守る、愛し続けるって事
一つ約束やぶっちまった
許してくれ」
「どうして謝るのですか。優くんは何も悪くないんですよ
愛してくれていて嬉しいです」
精一杯に優くんにかたりかける
優「ごめん、俺が早く日本に、テツヤの元に帰っていれば良かった」
「優くんもう謝らないで下さい、ねぇ優くん」
優「ん?」
「謝らないで下さい、そのかわり一つ約束してください
これから僕を独りにしないで下さい
もう寂しいのはいやです、怖いのはいやです
ずっとそばに隣にいて下さい…」
見えない目は涙を流すことができない
こんなに涙が出そうなのに
ただ声も体も震えていた
「隣にずっといて下さい…」
トスッ
温かい何かに包まれ
さらに嗚咽が止まらなくなる
僕の頭を手?が撫でている感じがする
見えないって怖い
でも少しずつ分かってきた
僕は今抱きしめられている
優くん…
優「テツヤ」
耳元で優しく囁かれる
優「当たり前だよこの先ずっと隣にいる、怖い思いは俺が絶対させない
約束するテツヤ」
「…はい…」
チュッ
触れるだけのキスを優くんが僕にした
「優くん好きです」
優「俺も好きだテツヤ」
そう意志を確かめてから
とてつもない眠気に襲われて眠った
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