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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
立場逆転
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校門を出ると例の高本はもういた。そして、こちらに気づくと駆け寄ってきた。
「あ、あの。ここじゃなんですから違うとこ行きませんか?」
少し緊張気味に高本は言うが、紅咲は笑顔だった。
人通りが少ないところへ移動した3人は、工事現場っぽいところの前で止まった。
「あ、あの高城先輩。私先輩のことが好きなんです。なので、本当にお付き合いしてもらえませんでしょうか?」
「ごめん。それは無理。」
「…ですよね。なら、こちらにも考えがあります。」
不気味に笑う高本が目に焼き付いた。
「鬱夜後ろ!」
紅咲の叫びに後ろを向くと鉄パイプを持った柄の悪そうな男が棒を鬱夜に対して振り下ろしていた。反射的に目をつぶってしまう。
カーーーーンッ!
鉄パイプが当たった甲高い音が鳴り響く。
だが、いつまでたっても痛みはこなかった。
「ってめ、何様のつもりで兄貴に手ぇ出してんだよ。何処のもんだよあぁん?」
声がして目を開けてみるとそこには鉄パイプを鉄パイプで防いでいた連がいた。
(なんで、こいつが。)
何故ここにいるのか理解出来なかったが、カッコイイと思ってしまった鬱夜は頭を振る。
(あー。そうか俺、こいつのこと…。)
あたりを見渡すと紅咲も誰かと取っ組み合いになっていた。
だが、連が来たことによってそれからは一瞬の出来事だった。
「れ、連さんじゃね!?」
「やべえって!」
「逃げるぞ‼︎」
「あ、おいこら!逃げんな!」
連の顔をみてチンピラ達は逃げて行ってしまった。…残るは高本智代梨ただひとり。
(いや、連さんよ。展開早いから。もうちょい登場するの遅くて良かったよ。そっちの方がいろいろ美味しかったでしょシチュエーション的に…。by紅咲)
「なんで、お前がここにいんだよ。」
「鬱夜、連呼んだの俺だから。さっき電話でちょちょいっとね。」
鬱夜が連に対してした質問を紅咲が笑顔で答えた。
紅咲が高本のところへ歩いて行く。鬱夜と連もそれに続く。
「さあ、話してもらおうか高本智代梨さん?」
さっきまで笑顔だった紅咲はもはや表情はなく、どす黒いオーラを放っていた。
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