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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
その時見た笑顔は…
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鬱夜side
「連、話がある。」
「……ん。」
公園のブランコにいた連は静かに頷いた。
「さっきのは本当に誤解だから。」
「…うん。」
今、連は何を考えているのだろうか?
下を向いているから表情が分からない。
「…連、俺は……。」
「わかってるよ兄さん。」
話の途中で連は顔を上げ、どこかに消え入りそうな微笑みを見せた。
「…さっきの、抱き合ってたのは何かの間違いだとわかってる。」
「連。」
「冷静になった頭で考えるとあいつらが何かしたということしか、浮かんでこなかった。」
今度は泣きそうな顔をしてそっぽを向く連はやっぱりどこか可愛げがあるように感じる。
「…にい、さん?」
気が付けば俺は連に抱きついていた。
「兄さん、どうしたの?」
「追いかけなくちゃ、今度は帰ってこないように感じたから。」
「うん。」
「そしたら、なんか連…可愛く感じたから、つい。…ごめん。」
耳元でクスクスと笑う声が聞こえた。
「ありがとう兄さん。でも、そんなこと言ったら家に帰えるまで理性持つかどうか、わからないよ?いっそ今ここで……。」
「遠慮する。」
「あらら、残念。」
少しからかわれた俺はすぐに連から離れる。
でも、その時見た連の顔は綺麗な微笑みだった。
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