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84 入社三年目11月。
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『力抜いてて…』
小宮さんに言われ、さっきと同様フゥーと息を吹きながら力を抜く。
『くっ…』
先しか入ってないはずなのに、熱い…苦しい…
さっきの指とは全く違う熱さと重量感に息が詰まる。
『キツ…』
小宮さんもなんだか辛そうで、小宮さんに手を伸ばす。
『ん?どうした?大丈夫だから。』
そう言って俺の伸ばした手を握ってくれた。
指を絡めるように握り、それを俺の顔の横に置くと、小宮さんの体重が少しかかる。
『いっ…あ…』
言葉にならない声を出しながら痛みに耐える。
目尻には涙が溜まり、今にも流れてしまいそうだ。
『山崎…』
掠れた声で名前を呼ばれ、流れそうな涙を小宮さんの舌で舐め取られると全身が震えた。
その時、フワッと力が抜けたようで一気に小宮さんが押し入ってきた。
『んあっ…!!!』
奥をズンッと突かれた拍子にすごい声が出た。
奥まで到達したことに安心して一気に全身の力が抜けたのか、小宮さんが俺の上に覆いかぶさる。
『山崎…大丈夫か?』
こんなときにまで俺を気遣ってくれる小宮さん…
愛おしくて愛おしくて仕方が無い。
『はい…』
それだけ答えると、握られた手を強く握り返した。
暫く見つめ合い、俺に優しくキスを落とすと、小宮さんの体が離れて行く。
『動くから…』
そう言われ俺は息を飲む。
こうして繋がっているだけで気持ちいいのに…
小宮さんが動くことでどうなってしまうのか…
なんだかすごく怖い。
緩くズンッと奥を突かれた。
なんだかじんわりと痺れが広がる感じ。
もう一度緩くズンッ…
『い…んあっ…!!』
三度目のズンッで俺の体は跳ねた。
さっきまでとは違う痺れが全身を伝う。
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