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★君の隣。
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ジワジワと暑苦しくて思わずパチッと目をあけた。
隣では俺に抱きついてすーすーと寝息をついて寝ている明がいた。明の寝顔をまじまじと見る。
長いまつげに……サラサラした黒髪……綺麗な白い肌……
あの時からずっと変わってないな…なんて思って明の寝顔を眺めていた。
明は先輩に犯されたことがある。後で話を聞いて突っ込まれはしなかったらしいが……
それでも俺は許せなくて、怒り狂って、そいつら引っ張り出して退学にしてやろうと思っていた。
でも明が「そんなことしたら先輩……就職とか進学できなくなっちゃうから……そんなのやだよ……俺は…大丈夫だから…」って眉毛を八の字にして言うもんだから……
俺は黙って頷くしかなかった。そんな俺に明は綺麗な笑顔で「ありがとう。」と言った。
明が「ありがとう。」なんて言う必要ねぇのに……優しすぎる明が眩しかった。
それから明は俺のあとを どこでもついて来るようになった。
まるで親についていく小さい子供みたいに。そんな明が可愛いくて、他の女子なら邪魔だって思っていたが、明にはまったく思わなかった。
俺が他の女子と喋れば むぅっ…と口を尖らす明。
俺が可愛いと褒めれば、とたんに顔を赤くして嬉しそうに へらぁっと笑う明。
イタズラで ほっぺにキスするものなら赤くするだけで抵抗しない明。
………正直言って、明は俺に惚れてると確信した。
今まで適当に女と付き合ってきたため無駄な自信と頭の良さはあった。
それにきっと、俺も明に惚れてるんだ。
明と和也が喋るだけで嫌な気持ちになる。これってヤキモチだろ?
いつか、元カノが友達が違う友達と喋ってるとモヤモヤするぅー。とか言ってたけど……友情的なものとは違うって思った。いや、思いたかった。
明は俺にとって友情的なものじゃない特別なんだと思いたかった。
そう思って ちょうど1年前の昨日、明に告白したんだ。「付き合ってくれ」って。
「好きだ。」は、なんだか怖くて言えなかった。臆病な俺
でも明は泣きながら俺に「好きだ。」って伝えてくれた。
うまくいくとか明は俺に惚れてる。とか余裕ぶってたけど、実際はかなり不安で うまくいったと分かった時は情けないことに少し泣いてしまった。
…………明にはバレてんだろうなぁ。なんて思いながら………。
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ちょっと昔の話に酔いすぎたな。少しハッとなる。
チラっと横を見た。隣には、まだすーすーと寝息を立てている明がいた。
明が隣にいるのがとても幸せに感じた。
自然と笑顔になる。
そのとき泣いていた明を思い出し、胸がギュウッと締めつけられる。俺が……明を泣かしてしまった。
ごめん、明……。そんな思いを込めて明の ほっぺにチュッとキスした。
すると明が穏やかに笑っているように見えた。……可愛いなぁ…
そのまま、また寝てしまおうと思ったがチラっと時計を見る。もうすぐで4時30分か……
かなり寝てたんだな……
ぐぅ~……っと腹の音が鳴る。腹へったぁ~…。昨日の夜からなんも食ってねぇ…。
昨日の夜は、違うやつを抱いていた。名前も知らねぇ女。
その女は「前見かけた時から好きでした!」とか訳わかんねぇこと言ってた。
面倒ごとは嫌だし断ろうとしたが「一回だけ…一回だけ…抱いてくれたら…あきらめる」とか言うから一回だけなら良いかなと思い、その女ん家で抱いた。
抱いたあと飯作ったとか言って運んできたけど、手料理は明の以外 食う気にならないから「いらない。」とだけ言って、その女ん家から出た。
…今思えば最低だよなぁ……俺…。
しょーもないことで明泣かせて……。知らない女とセックスして。
明は記念日に眠らずに待っていてくれて……プレゼントまで…。
ズキンと痛む。ごめん、じゃ済まされねぇことしたんだろうなぁ……
そんなことを思っていたら今度はキュルキュルと腹が鳴った。
本格的に腹へったな。でも、その前に明の後処理しねぇと……
眠っている明を起こすのも気が引けたから お姫様だっこして明を風呂場まで運んでいった。
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