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☆おはよう
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ガタガタ………バチンバチン
なんだか騒がしい物音が聞こえて目を覚ました。
「んん~~~~………?」
ムクっと起きると腰がズキンと少し痛んだ。
「…ったぁ……。」
さすさすと腰をさする。いてて………んん…今は何時だ…?
ふと時計を見ると…夕方の6時か……。俺めっちゃ寝てたんだなぁ……
くぁ~…とあくびをすると、だんだんと頭がさえてきた。
そこで俺は自分の体を見て気づいた。
裸じゃないし、ちゃんと服着てる……。
しかも尻の中がドロっとした感じもない…蓮が後処理してくれたのか……
優しいなぁ…なんて思っていると隣に蓮がいないことにハッとする。
さぁ……っと一気に血の気がひいた。まさか……他の誰かのとこに……でも、さっきの今でそんなこと……
なんだか嫌な予感しかできない…!!ドクドクと心臓がなる。
「れっ、蓮……蓮!!!!!!」
ベットの上から涙声で叫んだ。
するとパタパタパタパタというスリッパが擦れる音が聞こえながら
「明!?どうかしたか!?」
と言いながら蓮が驚いた声をあげて部屋のドアからひょこっと顔を出した。
よかったぁ……どっと肩の力が抜けた感じがした。目がじーんとする。
そのままバッと蓮に向かって腕を開く。
「蓮……ぎゅうして……」
少し照れくさいけど蓮の温もりを確かめたかった。
蓮は「甘えん坊さんだなぁ」なんて俺をからかいながらも思い切り抱きしめてくれた。
あぁ……あったかい……蓮の鼓動が心地いい…
そう思っていると ぐぅ~……と お腹がなった。……うわぁ……恥ずかし……
蓮からパッと体を離す。
そんな俺を見て蓮がケラケラと笑った。
「安心したら……お腹…すいた。」
恥ずかしいから小さい声でボソボソと言う。
すると蓮が
「そうだよなぁ、俺も腹へった。」
そう言うとニコニコしながら「よいしょ」と俺をお姫様だっこした。
「っ!?れ、蓮!?なななな何で!?」
「ん?だって腰つらくねぇ?歩くのも大変だろ?」
「まっ、まぁ、そうだけど……」
お姫様だっこなんて…女の子がされるもんじゃん……
すると蓮が俺の耳元で
「無理もないか~、激しかったもんなぁ…?」
なんて囁いた。
バッと顔を上げるとニヤニヤ顔の蓮が俺を見ていた。
「~~~~~っ蓮のアホぉ!!!」
顔を赤くしてバシバシと蓮を叩く。
「明ぃ、いてぇよ~ww」
蓮はケラケラと笑いながら言った。
蓮の変態ぃ…!!そんな思いでむぅ…とすると、ほっぺをムニムニしながらニコニコしてた。
そのまま蓮が部屋のドアを開けようとした。すると蓮が あ、と思い出したように
「明 目つぶってて」と言った。
「え?なんで…?」訳がわからなくて聞いたら
「いいから、いいから。」と言うから ぎゅっと目をつぶった。
ガチャっとドアが開いた音がしてスタスタと蓮が歩く。
蓮がピタッと止まった気がした。
「じゃあ……明、目…開けて?」
優しい蓮の声に俺は お姫様だっこされたまま そぉ…っと目をあけた。
目の前の光景に俺は、ただただビックリした。
綺麗に飾り付けされたリビング。お花が花瓶に入っていて、風船がくくりつけてある。
テーブルには俺が作った手料理が置いてあった。
チンしてくれたのかホカホカとあったかそう……。
極めつけには手料理の横にケーキがテーブルに置いてある。ショートケーキ。おっきいホールケーキの…
ケーキのプレートには「明 ありがとう。」なんて書いてあった。
ストレートなその一言は俺の心にストンと入っていった。
じわじわと涙がにじむ。蓮の首にぎゅうっと抱きついた。
「~~~っ れん~~~~!!」
嬉しくて嬉しくて嬉しくて……泣きながら蓮の首にすりすりと顔を押し付けた。
「喜んでくれた…?」
蓮の声に
「あっ!当たり前だよ!!!こんな嬉しいことほかにないよ…!!」
大きい声で そう答えた。
あ……!目が覚めたとき、騒がしいと思ってたら この準備してくれたんだ…!!
あぁ……幸せだなぁ……。そう思っていると
名残惜しいけど。と言って蓮は俺をリビングのソファーの上におろした。
その隣に蓮が腰をおろし、俺の目をじっと見て「明…本当ありがとう…これからも、よろしくな…?」
そう言って見た蓮の耳には俺があげたピアスがキラキラと光っていた。
まだポロポロと流れた涙をぐいっとぬぐい、「こちらこそっ…!これからも、よろしく!蓮…!」
とびっきりの笑顔で応えた。
蓮……ありがとう……。心からそう思った。
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