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☆タイミング
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「かっ…和也……」
振り返ると、そこに立っていたのは驚いた顔していた和也だった。
なんで…なんで今……なんで今なんだ……。
心臓がバクバクと音を立てる。つぅー…と汗が額から流れる。
「なっ、なんで………?」
振り絞って発した声は思っていたよりも掠れていて自分でもビックリした……。
「なんでは こっちだろ~!!
今日は終業式なのに理由なしに休むし…!LINEしたのに全然 連絡つかないし……」
和也は少し拗ねたように答えた。ぶーっと口を尖らせている。
「っえ……」
LINE……?急いで携帯を開いてみると、『今日 休みか…?』と、心配してるのが伝わってくる文面が見えた。
全然…気づかなかった……学校よりも、蓮とのことが大事だったから…
「あ……ごめん……、ちょっと……バタバタッ…してたから……」
何だか顔が見れなくて申し訳なさそうに下を向いて答えた。
………どんな顔すればいいんだよ…気持ちを自覚してしまえば、一気に気恥ずかしいのが押し寄せてくる。
頭をぐるぐると悩ませていると、気づけば下を向いていた視界に和也のローファーが映った。
いつの間にか和也は俺の前に立っていた。
まだ何も言わずに下を向いている俺に、和也は手をさしのべてオレの頬を包んだ。
「っ……!!??」
俺がビックリして勢いよくバッと顔を上げると、和也とバチッと目が合った。
「っぁ………」
和也の目を見ていられず、俺は また下を向こうとしたが、和也の手は俺の両頬を包んでいて、顔を下にさげられない。
和也は そのまま俺の目をじぃー……っと見ていた。目を…離せない……
汗が額からブワッとふき出して、ダラダラと流れ出している。
二人をつきさすジワジワとした暑い日差しに頭がクラクラする……
「か、ず………や…?」
どうしていいか分からずに、とりあえず声を振り絞って和也の名前を口に出した。
和也は、じぃーと俺を見つめた後 やっと口を開いた。
「なんか…あったろ」
「え………、」
「それと…ここ……」
和也は そう言って顔を赤くして、少し辛そうな顔をしながら俺の首を人差し指でトントンと叩いた。
首………??首って………
そこでハッとした。和也が言ってるのはき、き、き、キスマークのことだ…!!!
ボンッと顔が赤くなるのが分かり、Yシャツを着ていたから 急いで一番上のボタンまでしっかりと止めた。
和也は、そんな俺を眺めながらも 手は俺の頬を包んだままだった。
「………」
「………」
また沈黙が続く。和也の顔を見ても、表情が読み取れなくて……
まだ蓮への罪悪感がいっぱいで……ここにいるのが辛くなった。
「じゃっ、じゃあな…」
そう言って和也の手から するっと逃れて横を通り過ぎようとしたが………
勢いよくガシッと和也に腕を掴まれて――………
その反動で俺の手の中にあったペアリングが……音を立てて…地面に落ちた………。
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