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☆和也家①
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カチャカチャと食器が重なるときの音がして目を覚ました。
目の前には真っ白な天井……。ボーっとしていて頭がうまく働かない……
少しして、やっと自分が横になっていることがわかった。頭にはひんやりとしたタオルがのっている。
体を起こそうにもダルくて起き上がれない。
首を横に動かして周りを見てみると俺は白いソファーの上に寝ていて、近くにはテーブルとテレビがある。部屋はクーラーがついているのか とても涼しい……
あれ…俺なんか この部屋の感じ見覚えのある……?
すると、ジャーと水道が流れる音がして そちらを見るとキッチンに誰かが見えた。
「か、ずや……?」
俺が声をかけると、キッチンから ひょこっと顔を出した和也がパタパタと足音を立てて俺に近づいてきた。
「あ!!明 気がついたか!?よかったよかった~~……」
「え、あ、あの、和也…えっと、俺……」
体を起こそうとしたが、やっぱりダルくて動かなかった。
「っ……」
そんな俺を見た和也は慌てて またソファーに寝かせて、俺の横に座った。
「いーって、いーって。辛いんだろ?まだ寝てろよー?」
「あ、うん……悪い……
えと、ここって…和也ん家だよな…?」
「あぁ、そーだぞー。…んー、ちょっとタオルぬるくなってきたなぁー……」
やっぱり……。なんか見覚えのあると思ったら和也ん家だったのか…。
すると和也は「よっ。」と俺の頭にあったタオルを持ち、立ち上がってキッチンに向かった。
「あ、えーっと…喉乾いたよな~……んー、紅茶しかないんだけど…紅茶でいーか?」
「えっ!あ、うっ、うん!おかまいなく……」
和也の声に焦りながらも答えた。……不自然だったかな……
……でも…なっ、なんでこんな事になったんだっけ。
―――――遡ること20分前……。
和也からの唐突な告白に何も考えず和也に抱きついてしまった。
「あっ、明……!?」
俺がいきなり抱きついたため和也が顔を真っ赤にして混乱していた。
でも俺は、完全に甘えてしまっていて、離れたくなかった。離れられない…。
………というか…体が…だるくて、熱い……体が動かない……
フラフラ……する………頭が……痛…い…。
「…ぁ…………き?………きっ……!!」
視界がユラユラと歪んで和也の声が途切れて聞こえる……
それで俺は意識を手放した。
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