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☆和也家⑤
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一気に しんっ…と静まるリビング。言ってから後悔が募る……
……こんなこと言うつもりじゃ…なかったのに……
「ぁ、あの和也……俺っ……」
そろぉ~……と和也の顔を見ると、和也は顔を真っ赤にしていた。
「か、和也…!?顔まっ……」
俺が『顔真っ赤だよ』と言おうとしたら急に体を引っ張られて声が遮られてしまった。
「わっ…!!」
そのままポス……っと和也の体に倒れ込んでしまった。
!?!?!?!?
いきなりのことに驚いて体を和也から離そうとするが、逆に和也にギュッと抱きしめられてしまった。
「か、ずや……?」
和也は返事もせずにギュー…と力強く抱きしめる。
その腕は少し震えていて………
俺は、どうしていいか分からなくて そのまま抱きしめられていた。
抱きしめられていた時間は そう長くはなかったが、俺には凄く長く感じた。
ドクン…ドクン………と、和也の大きな心臓の音と、お日様みたいな暖かい匂いがする……
「ごめん………」
少しすると、和也がポツリと呟いた。
顔をあげて和也の顔を見ると、まだ顔を真っ赤にしていた。
「明が辛いのは分かってる………
分かってるんだけど………
明が少しでも、恋愛感情で俺を見ていてくれていたのが…嬉しくて……嬉しくて……
ごめんな。明は、辛いのにさ……」
あ………、そっか……和也は……俺の気持ちを…優先してくれるような優しい奴だった……
思わず和也を抱きしめようとしていた手をサッと避ける……が、和也は その手にチュッ…と真っ赤な顔で口づけをした。
「かっ…………!?」
「明、もう一度 言う……
俺は明が好きだ。大好きだ!
……こんな時に言うのは卑怯かもしれない。でも、俺は明が欲しい…!」
真剣な瞳で まっすぐに俺に気持ちを伝えてくれた。
気持ちは嬉しい…凄く……凄く嬉しい…。
でも、今の俺は和也のそばにいれるようなやつじゃない。いてはいけない。
まだ蓮が心にいる俺じゃダメなんだ。
「和也…でも、でも、俺は……」
「分かってる。日代が……まだ好きなんだろ……?」
「うん………好き……。」
「でも、俺に惹かれてるのも本当なんだろ……?」
「う、ん…………」
俺、本当に最低なやつだ……改めて思い知らされた。
「じゃあ、それまで俺と恋人でいてくれないか…?」
「えっ………?」
思わず目を見開く。
「日代を忘れられるまででも良い、恋人でいてほしいんだ……」
恋人……?俺と和也が……?
和也は俺を好きでいてくれてるのは凄い伝わってきて嬉しいし安心する。
明るくて優しくて……一緒にいて楽しいし、……きっと浮気なんてしない………
俺は和也を しっかりと見つめて微笑んだ……
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