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好きだ。
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ハッと気がつくと、水音はぐったりとして潤んだ瞳で俺をただただ見上げていた。
「み、水音…ゴメン。俺…」
「…っと…」
「え?」
「も、もっと…してください…キス」
その声を聞いて、俺の理性はようやく戻ってきた。
ダメだ。このままだと、俺はこんなに小さい子に…
それは身長とか体格とかじゃなくて、年齢の問題。俺は30で、コイツはまだ16。
コイツにはまだ未来がある。これから好きな子ができて、デートして、結婚だってする。
俺とは…俺とはちがうんだ。
俺はぐるぐると回る頭を水音のお腹にコテンとのせた。
「司さん? どうしたんですか? もう…早く」
「水音」
「はい!」
「…ゴメン。明日、仕事早いからもう寝るわ」
「え、ちょっと…」
「じゃあ!……おやすみ。ホントに悪かった。もう、二度としないから」
俺は水音の顔を見れないまま、部屋を後にした。
「司さん…ひどいです」
そんな俺に残された水音のひとり言に気づくはずもなくて。
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