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happy birthday 〜緑間真太郎〜
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緑間side(作品とは無関係です!)
ホールでの休憩中、ふと気になって、時計の日付に目を向けた。
日付は7月の7日。
「そうか…」
こんなところにいると、日付の感覚が分からなくなるというのは本当らしい。
いつの間にか自嘲的な笑みが溢れる。
「??真ちゃん、どったのー?w」
そんな俺の変化に気づいた高尾が、少し離れたところからこちらに向かって小走りで近づいてきた。
「なんでもないのだよ。ただ、もう誕生日かと思っただけなのだよ。……」
「え、そなの?」
驚いた顔をした高尾から視線を外して、ホールの天井を見つめた。
去年は何をしていただろうか。
「……バスケ、だったのだよ…」
そういえば、去年の今日はバスケをしていたな。
やはり結局はそうか、と今度も自嘲的な笑みが漏れた。
となりにいた高尾はいつの間にかいなくなっていて、どこに行ったのかと軽く視線を動かした。
「…しーんちゃんっ!!」
その途端目の前に何かを出されて驚いた。
いつの間に目の前に来たんだ。
「……?紙?」
高尾が持っていたのはノート1枚分の紙。そこには、堂々と何か書いてあった。
『約束!!ここを出たら真ちゃんの誕生パーティーをしてデートする!!』
「なんなのだよ。これは。」
高尾の顔を見ると、してやった、というような自慢げな顔をしている。
「今はなんにもないし、何もできないから、ここ出たらするっていう約束!ww忘れないようにねー!!!!」
ハイ、と渡されたその紙。
別にもらってもなんの得もないが、ついもらってしまった。
しばらく見ていたが、折りたたんでポケットに入れておいた。
「……約束だからな。破ったら只じゃおかないのだよ。」
「こえー!!wwテっちゃーん!!真ちゃんが怖いよー!!!ww」
そう走り去っていった高尾は、俺の顔の赤みを見ていなかった。
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