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the same
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「…もどかしいよなぁ…」
「?何のことを言ってる?」
何のことを言ってるのか、俺も分からない。
「答えは分かってんだ。分かってんのに、そこまでの道のりが遠すぎて、どうやって辿り着けばいいのかも分かんないんだよね。」
ああ、そっか。
これ俺の本音じゃん。
「高尾?」
名前を呼ばれてはっとする。
ダメだよ、真ちゃんを巻き込んじゃ。
「ごめwなんでもなーいw」
「…お前は誤魔化そうとする度に笑うのだよ。」
そう言われて、ぎくりとする。
だって、巻き込みたくないよ。
「みんないるんだ、もうすぐこんなのも終わるって。だから、これは俺の勘違い。」
逃げるように立ち上がって、誤魔化すようにズボンのホコリをはらった。
そう、もうすぐ終わる。
答えを見つけたんだ。だから、意地でも辿り着く。
俺が気づいたその時から、終わりへ歯車が動き出したんだから。
きっとそこが、終着点。
「戻んなきゃじゃん。まだまだバスケしたいし、していたいし。それに、真ちゃんと同じチームで真ちゃんにパス出せるんだぜ?」
口に出すだけで、顔が綻ぶ。
「そんなの、最高すぎるでしょ!w」
もしかしたら、この世界。
俺のために、あったのかも。
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