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戻った理由は? 【陽泉の長視点】
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黒ちんが、目の前にいた。探しても会えなかった黒ちん。
「う、裏切り者が何故ここに!?」
大坪が言った。何?ミドちん言ってないの?
黒ちんは裏切り者じゃない。
「ボクにも、やる事があるので」
黒ちん、まだ裏切り者だと勘違いしてんの?違うよ、悪魔に唆されただけ。黒ちんは、悪くない。
「何を言っているんだい?テツヤは裏切り者じゃない。分かっているだろう?悪魔に唆されただけだ」
「いい加減にして下さい。ボクは、ボクの為に、凛くんの、仲間の為にキミ達を裏切ったんです」
ハッキリと黒ちんは言った。俺達が、信じる訳がない。黒ちんは人間だった。
だから、悪魔が唆したんだ。
「なあ」
今吉が声をかけた。黒ちんをまっすぐに見ていた。
「何で、戻ったんや。ワシらが仕留めきらんかったんやから、逃げたら良かったやろ?
そこまでして、戻った理由は?」
俺達は黒ちんを見た。今吉の言う通りだ。
黒ちんが自分が裏切り者って考えてる間は戻るはずがないのに。
「……頭領」
黒ちんは赤ちん……頭領の方を見た。
「いえ、赤司くん。一度だけ、お願いします。
頭領を、下りてください。ボクはキミを頭領という座から下ろしに来たんです」
忌子の顔が真っ青になった。
何?何言って…………頭領を、下ろしに来た……?
「……テツヤ、何を言っているんだい?」
赤ちんもいきなりの事で、目を見開いた。
信じたくない。黒ちんが、こんな事言うなんて。
「は、ハハハ!あっはははは!!」
笑い声が響いた。今吉が、笑っていた。
「ふざけんのも大概にせえ……。裏切り者が戻って来て、頭領隠居しろ?
鬼をなめんのもいい加減にせえよ人間!!」
今吉が黒ちんに襲い掛かった。殺気を向けてる、アイツ黒ちんを始末する気だ……!
「アンタこそ……、いい加減にしろよ!!」
黄瀬ちんが、黒ちんを庇って今吉が振り下ろした刀を自分の刀で受け止めた。
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