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二輪
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「くっそー、お前本当いつかぶっ殺してやっからな」
彼が自分の腕にくっきりとついた歯型をなぞる。オレがつけた歯型からは薄っすらと血が滲んでいて、皮膚は鬱血していた。美しいね、実に美しい。
「嫌だな、オレが死んじゃったら泣く癖に。」
「さぁ、案外せいせいするかも。」
「おや、可愛くないことを言うんだね。夜にしか逢えないというのに。」
「…そうだな。」
あぁ、そんなに寂しそうな顔をしないでおくれ。すべすべとした頬を撫でると頬ずりをしてくる可愛いオレの恋人の、小さい唇に口づけを。そしてオレがボクに変わるのだ。口付けで目覚めるなんてさ、とってもロマンチックだろう?
カチリ、と切り替わる思考の中で垣間見えたのは、一葉の寂しげな表情だった。胸が痛いじゃないか。オレは君を愛してるんだよ、オレはね。
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