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辛辣になってしまう。
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暖かくなって来て、クラスの人の顔も見慣れてきた今日この頃。いつも通り登校している。
校門から校舎まで続く桜並木は今年も綺麗に咲いて、そこを沢山の生徒が歩いている。
「りっく~ん!」
後ろから何かが近付いている。とっさに、肘鉄を喰らわせてやろうとしたのだが空振りに終わった。
「今、肘鉄しようとしたでしょ?りっくんは酷いなぁ。僕はりっくんの事が、大好きなのに。」
俺の腰に手をまわす。それをありったけの力で突き放す。
「いつもやめろって言ってんだろ!」
途端に波人(なみと)の顔が曇る。
「僕は…りっくんの事が…大好きなだけ、なのに…。」
大きな目からは涙が溢れ、多くの人が振り返る。でも、中学校が一緒だった俺は分かる。こいつの涙は嘘泣きだ。
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