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青い花、君のこと3by栗橋
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好き、か
その言葉は嬉しい
それに俺は春斗が可愛いと思ってる。
そこらの人間よりも、ずっと…
守りたい、可愛がりたい
そして時に虐めたい
でも、ダメだ
「春斗、男同士って思ってるより大変なんだぞ。お前はまだ子供だから分からないかもしれないけど」
まだ高校生
未来はたくさん広がってる
今は感情の高ぶりでそんな風に思っても
将来的には男を好きになったなんて恥ずかしくなるだろう
「そんなのわかんない…けど。でも好きだ」
「一時の感情で行動するな。春斗はそう言うところがある。
お前の好きは恋愛の好きじゃないと思うぞ」
そう言うと、春斗は少し考え込んだ
「でも俺は、優しくされたからとか兄貴的な存在で、仁が好きなんじゃないんだと思う。
だって、それなら奏太さんと変わらない」
春斗の真っ直ぐな目が心に突き刺さる
「うん。やっぱりそうだ。
俺は、仁が好き。男だけど、それでもいいと思うくらいに好きなんだ」
参った
この子は頑固だ
答えを出してやるべきなのだけど
すぐに断ることもなぜかできない。
春斗が離れてしまうのが、寂しいのか?
「答えは出さないでっ!もっと、もっと俺を見てから考えて欲しい。」
「春斗」
「…蒼さんのこと、好きでもいい」
きっと強い意志を込めた瞳
ぞくりとする
その子供だからこその、強さと無鉄砲さ
「俺が忘れさせてやる。」
予想外の言葉
強く、心の中で反芻する
「ちゃんと俺を見て」
俺の頭の中を侵略してくる春斗という存在
ゆっくり、ゆっくり
俺の中に隠しているものを、引きずり出すように。
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