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覚めない夢 …3
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「ん。やらなきゃならないことが多いから、今すぐって訳には行かないだろうけど…ちゃんと、一緒に住もう。ここはやっぱり狭いから、もう少し広いところを探そうと思ってるし…。でも、陸さえよければ、今日からうちに来てもいいし…」
あぁ!本当だったんだ!
嬉しくて、雅治さんの背にギュッと手を回した。
そうだ…
雅治さんの言う通り、本当に一緒に住むこと考えたら、すぐにって訳にはいかないよね。
ここに引っ越すにしても、今俺んちにある荷物は全部入らないだろうし…
でも、とりあえず、数日分の服持って、ここに来ちゃう?
ふふっ…
「あの約束も、忘れてないよ?」
あの約束?
雅治さんがフッと笑って、俺の耳に唇を寄せた。
「陸がしたい時に…する約束」
あ、あ、あ!
熱っぽい声で、耳に息をかけられながらそう言われたもんだから、身体中がゾクゾクした。
「なっ、何それっ!」
って言うか!それこそ、エッチの最中の戯言みたいな…っっ!
思い出したら恥ずかしい!
消したい!あの時の俺、消し去りたい!!
恥ずかしくて、顔を上げられずにいたら、雅治さんが俺の頬をするりと撫でて、顎に手を添えた。
「俺を見て」
恥ずかしいけど、その甘い声に誘われるように、上を見る。
雅治さんと目が合った、と思ったら、すぐに唇を塞がれた。
「その後のお願いも、忘れてないから」
雅治さんが、ちょっと悪い顔をして言った。
「その後の、お願い?」
あの…約束以外の?
俺が首を捻ると、雅治さんがさらに口角を上げた。
「一生、陸に快感をあげる、ってやつ」
は⁈
「おっ、俺、そんなお願いしてないよっ!!」
「俺はしっかり覚えてるよ?…もう、俺じゃなきゃイヤだって。俺のことこんなにしたのは、雅治さんのせいだ、って。だから、もう離れないでって」
「言ってない!言ってない!」
「ずっと繋がっていたい。もっとメチャメチャにして。…一生この快感を俺に…」
「うわあああ!待って!待って!!覚えてない!言ってない!」
恥ずかし過ぎて、布団をかき寄せて顔を埋めた。
俺、そんなこと言ったの?
全然覚えてない!
でも…それが、俺の心である事は間違いない。
言ったの?
俺、本当にそんな事言ったの?
ううう…
「もー、恥ず…」
雅治さんが、俺の背を優しく撫でる。
「俺は、嬉しくて仕方なかったけど?」
「っ!」
恥ずかしい!けど…雅治さんが嬉しかったのなら、いいか…
なんて思えた。
だって…俺が言ったらしいそれらのこと…
叶えてくれるって。
しかも、一生。
一生って…死ぬまでってこと?
ほんとに?ほんとに?
「陸…」
雅治さんが俺を呼ぶ声が、甘い。
けど、恥ずかし過ぎて、顔が上げられない。
「りーく」
幸せすぎる。
幸せすぎて…
ふと、もしかしてこれは俺を困らせるための冗談なんじゃないだろうか?
もしかしてこれは夢なんじゃないだろうか?
と、思って…ゆっくり顔を上げた。
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