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勘違いと鈍感
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「それより京も来てくれたんだ」
「うん……迷惑?」
「ははっまさか! 京も来てくれて嬉しい」
「……そう言ってもらえたら俺も嬉しい」
嬉しそうに笑う奏海と
その奏海を見て優しく微笑む京と呼ばれた男の子
何このふたり……
なんか仲良さそう
ジッ、と2人を見ていた時
京ってやつとパチリと目が合う
ジーッと何も表情のない真顔で見つめてきた
「なに?」
「……怪我ないですか?」
「無いって言ってるだろ」
「…………そうですか」
それだけの短い会話
たったそれだけだったけど分かった事が一つ
多分あの子彼氏居るな
言いたくないし俺には及ばないけど
顔が綺麗とかそういうの抜きで雰囲気が違う
ああいう色っぽい雰囲気を持ってるって事は誰かに抱かれてる証拠だ
何より俺と同じ人種の匂いがした
ってことはもしかして奏海と……?!
「ねえ奏海!」
「どうしました?」
「奏海って男好きなの?!」
「……頭打ったんですか」
「違う、いいから答えて!」
「今朝も言ったし今までも言ったけど俺は至ってノーマルです。 別に非難するつもりもないし恋愛は自由だけど、俺は普通です」
「じゃ、じゃあ今の子は?!」
「は?京がなんですか?」
「その京って奴と寝た?!」
「……先輩、流石に怒るよ」
「いいから寝たの?寝てないの?」
「京は友達だ、寝るわけない」
「…………」
怒りを少し含んだ奏海の答えを聞いて安堵する
ならあの子の相手は奏海じゃないんだよね?
ホッとしてる自分に気づいて頭にハテナが浮かぶ
なんで奏海とあの子が出来てないって知ってホッとしてるんだろう
奏海に好きな人がいようが関係ないのに……
「先輩話はそれだけですか」
「え?あ、うん……」
「はぁ、急に何言い出すかと思ったら」
「……奏海」
「なんですか?」
ウンザリ
そう言いたげな奏海の肩をちょんちょんと叩く
振り返った奏海の唇に自分の唇を重ね合わせた
「んぅ?!」
「ん……ッ……や……もっと!」
「ちょ、……先輩!」
「ダメっ……やだ!もっと……んぅ……ふ……」
壁際に奏海を押し付けて顔を挟み込む
逃げ出そうとする奏海の脚のあいだに膝を割り込んで口の中に無理矢理舌を突っ込んだ
嫌がる奏海に俺も強請る
ちょっとだけでいいから
キスがしたくて仕方ない
セックスが嫌ならキスだけ……
きっとまた奏海に怒られし
もしかしたら今度こそ愛想尽かされるかもしれない
そう思ってもやっぱり止められなかった
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