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そうして一息ついていると、早くも深山がお風呂から上がってきた音がした。
「マキー、タオル借りたよ」
頭をワシワシ片手で適当に拭きながら上がってきた深山は、拭いてる方の反対側からポタポタと肩に水をしたたらせている。
「ちょ…ちゃんと拭きましょうよ」
深山が着ると少し大きめのジャージは、彼シャツ、というほどだほだぼではないけど、ズボンは裾を折り返してはいている。
「お前足長くてむかつくなー」
身長の差13センチがものをいう。
俺も牛乳飲もうかなー。
近づいて来た深山に、はい、と牛乳とオレンジジュースの入ったグラスを差し出す。だけど深山は牛乳を選ばず、オレンジジュースを手渡すと、腰に手を当てたお決まりのポーズでイッキ飲みした。このポーズは牛乳でなくてもありなのか。
タオルを首にかけて、ほとんど拭こうともしない深山にドライヤー要ります?と声をかけると、目を丸くする。
「ドライヤーいるような髪、してねーだろ。俺もマキも!」
「要るんですって、後頭部とか癖つくし!」
女々しいって、ドライヤーがあること自体ヘン!
深山はふざけて言いながら再びソファに転がり込む。水滴でカバーの色が変わる。じわじわ広がるそれが、なにかを暗示しているみたいで、蒔田は目をそらした。
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