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お茶会 3
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しかし、このお菓子は本当に美味しい。
つい手が止まらず、テーブルにあったお菓子はほとんど無くなっていた。
「お前、よくそんなに食べられるよな。さすがに俺でも一気に食べられる量じゃないのに」
最後の一つに手を伸ばす俺を見ながら、感心したように言う。
しかし美味しかった。
人間はこんなにも美味しい物を食べていたのかと少し羨ましくなる。
そんなことを考えているうちに食べ終えてしまい、まだ横で食べているルーシャに目がいく。
目が合うと、「何見てんだよ。これはやらないからな。あれだけ食べといてまだ俺のが欲しいのかよ」と、じろりと睨まれてしまった。
しかしそう言われてもつい目がいってしまうのは仕方がないと思う。
ゆっくり食べているルーシャが悪いのだ。
そうしているうちにも、もう最後の一口を食べ終わろうとしていた。
「おい、ため息をつくな。もう食べたものは仕方ないだろ」
自分でも気づかないうちにため息が出ていたようだ。
そして最後の一口は容赦なくルーシャの口の中に吸い込まれてしまった。
「あ、」
「なんだよ?」
ルーシャの口の端にあの美味しそうな泡がついているのに気付いて、声が出てしまった。
いつの間についたのだろう。
教えればすぐに拭ってしまうだろうか。
それはもったいない。
そう思った時には、もう体が動いていた。
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