アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
出会い-7
-
カウンターの中に戻って来た雛に優しく微笑む店長。
「嬉しそうだね、雛くん。」
「そ、そんなこと...っ」
「昨日あの雛くんが自分からお客さんに話し掛けてて吃驚したんだよ」
「それは...僕も驚きました」
「はは、入りたての頃は接客さえガチガチだった雛くんだからね」
「不思議です...有明さんは、平気でした...」
「そうかい」
「はい」
「雛くん、出会いは大切にしなくちゃいけないよ。大切にしていても居なくなってしまう人もいるんだから。会えるうちに、話せるうちに、気持ちが伝えられるうちに、ちゃんと伝えるんだよ」
「はい...」
「ああ、年寄りの話は長引いていけないね。このコーヒー、向こうのテーブルね」
店長の言葉は、いつも優しい。
少し分かった気がする。
僕は多分有明さんのことをもっと知りたいんだ。
らんちゃんに怒られてもいいや。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 85