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1ー1
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此処に居るという事は…。
「貴方は…悪魔さんですか?」
「ふふふっ…。人は皆、そう呼びます。そんな下級な者と一緒にされたくないんですが、子供には解りませんね」
男は不適な笑みを浮かべながら僕を見た。
「僕…人間じゃないよ?」
「…じゃあ、何なんですか?」
「ほんの数時間前まで、彼処に居たの。綺麗な花が咲き乱れていて、天使の讃美歌が聴こえる場所」
混沌の闇の上を指す。
光溢れる場所は、もっと温かな空気に包まれている。魔界みたく、背筋を凍らす冷たい空気じゃない。
「天使ですか?」
「うん。ほら、羽根も」
「…どんな罪を犯したんですか?」
「ー…知らない」
母様は何も言ってくれなかった。
罪が何かを。
僕が犯したであろう罪すら、一言も。
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