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腹が減っては戯れもできぬ。
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虎乃巴の幸せそうな寝顔につられて、虎徹もウトウトとしてしまった。
虎徹はダメだダメだ、と首を横に振り、虎乃巴を揺さぶった。
「虎乃巴、起きろ。
俺ずーーーっとお前の面倒見てて何も食ってねぇんだ。
虎乃巴が起きねぇといつまでたっても食えねぇんだよ。」
虎徹は虎乃巴に、子供が泣き言を言うようにからかって言って見せた。
「んん…もう少し……」
虎乃巴は布団を頭まで被り、起きたくないと意思表示をした。
「虎乃巴〜〜っ……。
ったく、起きないとキスすっぞ。」
虎徹は虎乃巴の頭だけ布団から出して、馬乗りになって顔を近づける。
「(…男ふたりでやることじゃねぇな。)」
現実論を頭の中で思いつつ、どんどん顔を近づけていく。
ふにっ
よくあるラブコメみたいに直前で起きる……などという事にはならず。
すごーーーく簡単に唇がくっついてしまった。
「ん…っ!?」
虎乃巴の目がバチッと開き、虎徹にキスされてることを認識した。
「うおっ」
誰だってびっくりするだろうが、ゼロ距離で驚かれると心臓バクバクする。
それはヤクザだって同じさ。
「んな……っ!!」
なにするんですか!!!
と言いたげな表情をする虎乃巴。
だが、言葉がつまって出そうにも出せないようだ。
1人で百面相する虎乃巴を、虎徹は嬉しそうに笑っていた。
「ほれ、百面相してないでメシ食うぞ。」
虎徹は虎乃巴の腕を引っ張り、虎乃巴を立たせる。
ぐぅぅぅ……
どこからかコヨーテの鳴き声が……。
ああ、虎乃巴のお腹のコヨーテでしたか。
「ははっ、腹減ったな。」
「はい…」
2人は部屋から出て、食べ物を探しに行った。
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