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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
悲壮①
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苦しい。
……苦しい。
胸が苦しい。
……何度も何度も、先輩の声が脳裏をよぎる。
優しい声も、怒りっぽい声も、笑った声も……全部全部よみがえって、
些細な会話も、いつどこで挨拶したかも、
隅にあった筈の記憶が、どんどん流れ込んでくる。
「せんぱぃ……っ、せんぱぃ……」
好きです……。
好きで好きで、もう壊れそうなくらい。大好きです。
『迴場じゃん……! おはーっ』
あのおちゃらけた人懐っこい態度も、全部全部大好きです。
先輩に名前呼ばれる度にドキドキして、振り向くのも、顔上げるのも、
勇気がいる。
話す時だって、声が裏返りそうなくらいで、
目を合わすのだって、顔を見ることだって恥ずかしくて、
ほとんど何も出来なかった。
先輩とのたくさんの思い出が思い出される。
……俺、こんなに先輩と話してたんだ。
先輩に触れられて、撫でられて、喜んでたんだ。
『気持ち悪いからやめろよ。』
…………浮かれてたな……。
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