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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
逃亡⑪
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「船深先輩に何かされたのか?」
「え、頭撫でられただけだけど……?」
「それでそんなに喜んでんのか……!?」
……え、いや、俺は今までヤス兄からのスキンシップを………
「──よ、喜んでないからッ!? /////」
喜んでない、喜んでない……っ!! //////
ここで認めてしまったらまるで俺がヤス兄のことを────違う、断じて違う……!!
あいつの顔のせいに違いないっ!!
「迴場~っ」
「え? 何?」
ずっと騒がしかった方から一人の男子生徒が歩いてくる。
槊は獣のようにフーッと威嚇している。
「王子様が呼んでる。」
親指をくいっとその方向に向けて、意味の分からんことを言う男子生徒をじろじろ観察していると、
「ほら、早くしろよ。六車もそれじゃ迴場の邪魔だろ?」
と槊を退かしてくれる。
──王子様って誰だよ……
も、もしかして先輩……////
──は、ないとして……
王子様って言ったら……
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