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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
口付け⑪
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……て言うか俺、こんなことしてていいんだろうか。
──先輩に付き合ってと言われたけれど、結局先輩とはどんなことをすればいいのか分からない。
あれ、もしかして、いや、もしかしなくともキスって、
────恋人同士でするものなんじゃ…………
「……ごめんね。」
突然、唇を離されて、困惑していた。
……最後なんだ。
ヤス兄とのキスは、今ので最後。もう、許されない。
抱き締められることだって、額や頬にキスされるのだって、
きっと、先輩がダメと言えばダメになる。
──付き合わなければ……?
けど、俺は先輩が好きで……先輩に見られるだけで心臓飛び出そうなくらい好きで……。
ヤス兄は優しい瞳で俺を見つめてくる。
頬を撫でて、髪を撫でて、する……とお尻を撫でてきた。
「オイ」
睨むと、「ごめんごめんっ」とにこにこしながら手を離した。
ヤス兄の手は優しい。
まるで割れ物を扱うように優しく触れてくる。
愛でるように撫でては、包み込むように抱擁する。
瞳は綺麗で、その眼差しも優しい。
うっとりとした表情を浮かべて、俺のことを見つめてくる。
俺が悲しんでる時も、楽しい時も、何も感じていない時だって、変わらず俺のそばにいて俺を見つめている。
──……今でもそうだ。
俺を好きだと言って置きながら、先輩に託すようなことを言った。
……俺の幸せを一番に願ってくれているのは分かる。
けど、ヤス兄はそれで幸せなんだろうか…………。
もし先輩と付き合って、ヤス兄との関係性が壊れてしまうなら、
引け目を感じて、目を合わせられなくなるのなら、
俺は、付き合わない方がいい……。
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