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「そういえば君、名前はなんて言うんだい?」
「なまえ…?」
「ああ先に名乗るのが礼儀だよな。
俺の名前はヒヅキ。そしてこっちは俺の恋人、愛佳(あいか)だ」
「、、、こいびと…?」
ヒヅキ
「そうだよ」
「…おじさんは、、、吸血鬼…だよね?」
子供はヒヅキの赤い目を見て怯えながら聞く
ヒヅキ
「…あぁ。見ての通り俺は吸血鬼だ。そして愛佳は人間
法で結婚は禁じられてるから恋人止まりだ」
「…こいびとはいいの?」
愛佳
「どうでしょうね」
ヒヅキ
「ま、捕まった時は捕まった時だ
町の奴らを巻き込んで皆んなで仲良く刑務所に行こうぜ」
愛佳
「もう貴方ったら」
「まち?」
ヒヅキ
「そ、この町は少し変わっていてな
人間と吸血鬼が恋人同士の奴らが多いんだ
だからこの町は過疎地帯なんだ
みんなもきっと子供が欲しいんだろうけどな」
それを聞いた子供は布団から出て2人を見上げる
「…吸血鬼と人間のあいだに生まれたこどもなんて
きもちわるくないの?」
すると空気が固まり子供はやはり聞くべきではなかったと後悔した
が、そう思ったのも頭から感じる温もりですぐに忘れた
ヒヅキ
「ははっ、なんで気持ち悪がるんだよ
自分の子供だぞ?例えコウモリが出て来たとしても愛するよ」
「・・・・」
愛佳
「ふふ、そうね。貴方なんか凄い親バカになりそうだもの」
ヒヅキ
「おいおい酷いな。お前だってそうなりそうじゃ
、、、ん?!!お、おい?!!なんで泣いてるんだ?!!」
「え」
撫でている子供を見ると金色の瞳から綺麗な涙がポタポタと流れ落ちていた
ヒヅキ
「わ、悪かった。キツイ言い方をしてしまったかな?!」
「…っ、ちが。ちがう、ですっ
ごめ、ごめんなさっ…ごめんなさぃっ」
必死に涙を手で拭いながら謝る子供にヒヅキは何も言わずに抱きしめた
「っ、!ふ…っ」
ヒヅキ
「ははっ、あったかいなお前は」
「ひっくっ…っぅぁ、、、っうあああっ」
その後子供が泣き止むまでヒヅキはずっと抱きしめ、愛佳は頭を撫で続けた
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