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隙を魅せて。22
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ピピピ ピピピ …
「ん…」
携帯のアラームが聞こえ数回鳴った後に目を覚ます
大きく欠伸をした後隣で眠る類を起こそうとする
「西園寺、起きろよ」
「……」
すぅすぅと寝息をたてながら一向に起きる気配のない類に溜め息をつく
「…る、類…起きろ」
「あと5分…」
「馬鹿…」
「ん?今、なんつった?」
「は?……馬鹿…」
「違う、そのいっこ前俺のこと名前…」
「っ!!寝惚けんな!早く起きろ!」
「ぶ!」
心咲は羞恥心から手元にあった枕を思いっきり類の顔に押し付ける
「んん!くるひい!」
「っっ…」
必死に訴える類の声は虚しくも混乱している心咲には届かない
「苦しいって!」
「ぅあ?!」
グイッと手首を掴まれベットに押さえ付けられると我に返った心咲は顔を赤くする
「まだ30分は余裕あるから、学校行けなくしてやろうか」
「ば、馬鹿!」
「じゃあ、名前呼んでよ」
「っ!調子乗んな」
「なら学校は諦めるんだな」
「や!西園寺っ…く、ふふ、あはは…や、くすぐったいっ」
構えていた心咲は的外れで身体中を擽られ、抵抗できないまま擽られ、涙目になる
「あ、はは、やだ!くすぐったいって…」
「ふーん?」
「い、は…ぁく、はは!腹ぃた…も西園寺!」
「擽られるの弱いんだ」
「っあ」
ある一点に触れる。
瞬間、濡れた声が漏れ咄嗟に口を塞ぐ
「っ…なんて声出してんの」
「ぁ、はっ…も、ギブ!ほんとにやめろよ…」
「擽られて感じるのって、淫乱」
「ば、ほんとゃめ…っ」
ビクン、と小さく跳ねると少し上擦った息に変わる
「っは…ぁ、はぁ」
「うそ…」
「っ…」
達したことに動揺しながら俯く心咲は耳まで真っ赤にさせている
「み、見んな…あっち行け」
「心咲さん」
「頼むから、あっち行ってくれ…」
「…」
ギュッと難くなに目を閉じる心咲を優しく抱き締める
「恥ずかしい?」
「っ」
「俺はすげぇ嬉しい」
「な、なに言ってんだよ」
「俺に触られて、イクの…俺のこと好きだからだろ?だから、嬉しい」
「だから、恥ずかしいこと言うなって…」
「まだ不安なんだよ…朝起きて夢だったらとか、くだらないことばっかり考えてるし…」
そんなのは…俺だって、俺だって思ってることなんだ…お前ばっかりズルいだろ
「っ…ぃ」
「え?」
「るぃ…」
「み、さきさん…っも、一回言って」
「っ…る、るい、…」
「……ん、何?」
「す、だょ…好きだよ」
心咲は軟らかく微笑み顔をあげそう告げる
「っ心咲さん…」
「ん?」
「朝ごはん…食べていい?」
「え?まだ作ってない…て、お前の方が上手だろ!」
「いただきます」
「え?ちょ、は?」
―――――――――――…
「類ー!」
「啓ちゃん…」
靴箱で上履きに履き替える最中不意に横から名前を呼ばれる
聞きなれた声に瞬時に目を向けると案の定そこには一番仲のよい緒方啓が立っていた
「なんだよ、来ないのかと思った」
「あー、まーそうなんだけど、半ば強引に追い出されて…」
「なんだそれ?なんかしたんか?」
「…あー、うんしたのかもな」
「?んで、うまくいったんだろ?頼まれてやったんだからさ」
「まぁ、多分…まだ夢見心地だけど」
「でもひとまずは良かったじゃん、」
「啓ちゃん…さんきゅ」
干渉に浸ると類は啓に抱き着く
「おもたっ…類!ジミに体重かけんなよ」
「んー啓ちゃん…やっぱり俺にはお前だけだよ」
「あ、阿呆か!恥ずかしいこと言うなし」
「俺女だったら啓ちゃんに恋してたぜ」
「ば、たくもー…今回だけだからな」
「ん、男前~アイシテル啓ちゃん!」
「もー!俺も好き…!」
「そこのリア充、さっさと離れなさーい」
「「!」」
靴箱のすぐそばの壁に寄りかかり口角をあげながら見つめる瞳に一瞬だけ退く
「阿久津せんせ…」
「ぬあ?!センセ!」
「校内の不純異性行為は禁止しておりますよ?」
阿久津はクスクスと笑いながら二人に近づく
「なんでここに…」
「巡回だよ巡回…最近空き教室でサボったりする生徒がいるんだそうだ」
「あ!ち、違うからな!俺類とふ、不純異星?行為なんてしてないからな!」
阿久津の言葉に一瞬類を見る啓は、焦るようにして言葉を返す
「啓ちゃん…」
「別に疑ってないさ、んで昼登校の生徒会長くんは今までナニをしてたのかな?」
「……セックス」
「な、る!類?!」
「ばーか、嘘に決まってんだろ」
「な!お前なぁ…」
類の言葉に赤面させる啓は手で顔を扇ぐ
「西園寺、コイツをこれ以上阿呆にさせるな」
「もうなおんねぇだろ」
「天性の馬鹿だからな」
「な!お前らな!」
「で、何してたんだよ」
「別に、なにも」
嘘はついていない、という顔をする類は特に悪びれた様子もなく自分の素を知っている阿久津には正面からぶつかる
「明日は来させろよ?」
「意地でも来るだろ、心咲さんなら」
「だろうな…で、お前これからどうすんの?」
「とりあえず、残りの授業は受けるつもり」
「なんだ帰るんじゃねーんだ」
どこまで勘付いているのか、本当にこの人だけは何を考えているのか読めない
今回の件も裏を反せばこの人が居たからってのもあるし……
「帰ってもいいなら帰りますけど?」
けど、
「んー、それは駄目だな」
詰まらなそうに俺と阿久津先生を見る啓ちゃんを尻目に話を進めた
啓ちゃんがいいって言う人だから少しは信じることにした
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