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それと何よりも困ったこと。
一祈さんに惚れたと自覚した日から俺の息子に命が宿らなくなった。
何をしても何を見てもどれだけタイプな女の子とベットインしても。
一切、勃たなくなってしまった……
「ザッキー」
「何だよ」
「お願いがあるんだけどさ」
「またしょーもないことだろ……。 いい加減俺も疲れたぞ」
「うん、ごめんな」
「謝りゃいいと思ってんだろどうせ」
「うん、どうしても大事なお願い」
「雑かよ……つーかそんな目で見るなよっ」
「……ザッキー」
「はあ。 わかったわかった、なんだよお願いって」
ん〜、イチコロなんだよなぁ……!
俺がちょっと困った顔して縋ったら今さっき迄俺の顔を捻り潰してたって言うのに仕方ないって言って聞いてくれる。
変わらず、俺のこの絶対的イケメンお強請りは有効な筈なんだけど。
一祈さんには効かねぇんだよなぁー……
「で?」
「ああ、あのさ」
「ん?」
「俺と1回セックスしね?」
「……」
「え、その沈黙はいいってこと?」
「歯ァ食いしばれ」
「あっは! やだやだ怖いよザッキー、ほぉらスマイル〜」
テヘッなんて言って笑っても、怒り奮闘な彼は俺の胸ぐらを掴むとーー見事にザッキーの拳は止まることなく顔面にヒットしました。
「いってぇなッ、本気で殴ったろ!」
「気色悪い事を言うお前が悪い」
「ケチ野郎」
「ああ? 誰がケチだって?」
「ケチケチ。 いいじゃんよー、ケツの一つや二つ貸してくれても」
「お前の相談2度と聞かない。 今決めた」
「えー俺の友達だろ」
「その友達を敬わないやつの話なんか聞けるか! ボケが!」
まあ確かにケツ貸してって言われていいよー!なんて言うのは馬鹿か。 馬鹿だな……。
とりあえず、お願いは却下されたことだしどうするか。
猿みたいにキーキー怒ってるザッキーを他所に考え混んでみるものの、いい案は思い浮かばない。
「大体お前本当にさーー」
ザッキーが怒るのも無理ねぇし。
俺だって男友達にこんな事言うのに抵抗があるに決まってる。
それでも言ったのは、俺が本当は根っからのゲイで、実は男しか愛せないのに。
それに気づかなかった、おっちょこちょいなゲイなんじゃねーかと思ったんだ。
俺だってザッキーの事は愛していても抱きたいなんて思ってもねーし。愛してるって言ってもマジラブマブダチってノリなわけで。
だけど今はなりふり構って居られない。
それぐらい俺にとっては危機的状況なわけ。
「はーマジでそろそろ俺死ぬ」
「おー死ね死ね」
「俺さぁ、一祈さんに惚れてから勃たなくなった」
「は?」
「だぁから、機能しねーんだよ」
「お前の性事情なんて聞きたくないけどインポになったって事かよ?」
「…………」
「……ぶっ、アハハっ! まじかよざまぁねぇな」
「絶対笑うと思ったわぁー。 その口にチンコ突っ込まれたくないなら黙ってぇ〜」
「サラッと汚ぇ事言うなよ。 全く、下半身ユルユルだからそうなるんだ」
「下半身ユルユルだからこそいつでも勃つもんじゃねーの?」
「……それも一理あるな」
いや別にインポの定義だとか、チャラチャラ定義だとかしたいわけじゃなくて。
この妙にお互いなるほどと納得してる場合じゃない。
それにしても本当に俺達って下半身が脳みそみたいなもんだなって、つくづく思った。
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